桜花学園、3年ぶり22回目V 元年3冠を達成 73歳井上監督が通算“67冠”「年齢に追いつかせたい」

[ 2019年12月29日 05:30 ]

バスケットボール 全国高校選手権第6日 女子決勝   桜花学園72―67岐阜女 ( 2019年12月28日    調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ )

<桜花学園・岐阜女>チームメイトに胴上げされる桜花学園の平下主将(撮影・森沢裕)
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 女子決勝で桜花学園(愛知)が岐阜女に72―67で競り勝ち、3年ぶり22回目の優勝を決めた。夏の総体決勝でも勝利した宿敵の連覇を阻み、総体、国体に続く3冠を達成。就任34年目の井上真一監督(73)は通算67冠目となった。男子準決勝は福岡第一が東山(京都)に71―59で勝利し、連覇に王手。福岡大大濠は北陸(福井)に99―69で快勝した。29日の決勝は71年大会以来の同都道府県同士の対戦となる。

 73歳の名将が3度宙に舞った。夏の総体、桜花学園主体の県選抜で出場した10月の国体に続く3冠を達成。平成元年にも3冠を手にした井上監督は通算67回目の全国制覇(総体24、国体21、選手権22)となり「令和元年は絶対に3冠と思っていた。優勝回数を年齢に追いつかせたい」と意欲を見せた。

 第1クオーター(Q)は硬さが目立ち、開始2分41秒で2―6。流れを失いかけると、指揮官が動いた。タイムアウトを要求し「プレッシャーに負けて攻める気持ちが足りない。もっと走ろう」と鼓舞。「あんなに早いタイムアウトは初めて」というタイミングの指示が効き、序盤に主導権を奪い返した。

 86年に前身である名古屋短大付属の監督に就任し、34年目。日本代表の渡嘉敷来夢(28=JX―ENEOS)ら多くのトップ選手を輩出してきた。「高校は通過点。大学やWリーグで活躍できる選手にする」が指導ポリシー。激闘を終え、孫ほど離れた選手に優しいまなざしを向けていた。 

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