紀平梨花、苦悩の末の初優勝「ずっとビクビクしながら過ごしていた」

[ 2019年12月21日 22:41 ]

フィギュアスケート全日本選手権第3日 ( 2019年12月21日    東京・国立代々木競技場 )

<フィギュア全日本選手権第3日>笑顔で場内を一周する紀平梨花(右)と樋口新葉(撮影・小海途 良幹)
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 女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位の紀平梨花(関大KFSC)は155・22点をマーク。合計を229・20点とし、初優勝を飾った。

 新女王は、自らと闘っていた。「全然、自信がない中だった。最近、眠れなかったり、ずっとビクビクしながら過ごしていた」。この日午前の公式練習ではトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が絶不調に。「調子も悪かった」。試合が夜の時はルーティンにしている昼寝も、一睡もできなかった。

 GPファイナルで初めて挑戦して転倒し、今大会で「何があっても入れるつもり」と意欲を見せていた4回転サルコーは跳ばなかった。演技直前の6分間練習を終えて回避を決断。トリプルアクセル―3回転トーループはトーループが回転不足となったものの着氷し、単発のアクセルも決めて加点を引き出した。

 2位の樋口に22・59点差の圧勝で、来年3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)の代表にも決定。「4回転を頑張らないといけないという気持ちはある」。GPファイナルで表彰台を独占したロシア勢との対決となる大舞台。苦悩の末につかんだ日本一を自信にして、次は世界の表彰台を目指す。

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