TOTOジャパンC開幕!渋野「イライラ」も首位と2差 随所で光った“台湾流”アプローチ

[ 2019年11月9日 05:30 ]

女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラッシック第1日 ( 2019年11月8日    滋賀県・瀬田GC北C=6659ヤード、パー72 )

<TOTOクラシック第1日>13番、左に曲げた渋野日向子は大勢のギャラリーを背にナイスリカバリー(撮影・井垣 忠夫)
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 国内で唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦で、日本女子ツアーも兼ねる「TOTOジャパンクラシック」が8日、滋賀県の瀬田GC北Cで開幕した。AIG全英女子オープン覇者の渋野日向子(20=RSK山陽放送)が6バーディー、3ボギーの69で回り、3アンダーの9位と好スタートを切った。首位とは2打差。前週に台湾で学んできたアプローチ技術を発揮。レベルアップした20歳が、世界の強豪を相手に日米通算5勝目を狙う。

 いつものスマイルはない。最終18番は3パットのボギーフィニッシュ。ホールアウトした渋野は険しい表情をつくったまま。「バーディーパットもシビアなのを決めてきたので、だいぶギャラリーさんを沸かせられたかなあって思ったけど…最後が格好悪いですね~。イライラしかない!」。とはいえ、首位と2打差の好スタート。きっちり上位に名を連ねるのが、賞金ランク2位の強さだ。

 憧れの存在でもある米ツアー屈指の飛ばし屋L・トンプソンと同組でスタート。1番パー5では1Wでのティーショットで約30ヤードも置いていかれて「やばかった」。一方の渋野はきっちり刻み、第3打をピン左1メートルにつけてバーディー発進。6番パー5でも第3打を手前60センチにピタリ。9番パー3ではグリーン手前エッジからチップインバーディーを奪うなど着実にスコアを伸ばしていった。

 随所に光ったのが、アプローチショット。16番パー3ではグリーン奥の深いラフから、第2打をロブショットでピン3メートルに乗せてパーをセーブした。これは2度目の米ツアー挑戦となった前週のスウィンギングスカート台湾選手権で学んできた技術。「練習してたやつです。あそこはいいパーだなって」。青木翔コーチも「もう少し寄せたかった部分はありますけど、あの状況だとグリーンにしっかり乗せて、パーパットを打つことが大事ですから」とうなずいた。

 岡山・作陽高の1年後輩の石川怜奈がこの日、プロテスト合格を決めた。ホールアウト後から結果を気にしていた渋野は「やりやがった!ついに!」と大喜び。「後輩がプロになるの初めて。同じプロとして戦うのがすげ~楽しみでござぁす」。「二度と受けたくない地獄」と表現するプロテストで上位合格した後輩の活躍も刺激になったようだ。

 取材を終えると練習場に直行し、2打差を追ってスタートする2日目に備えた。「最後の悔しさを、明日以降にぶつけたいな」と渋野。初日の“イライラ”をしぶこチャージのエネルギーに変える。

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