【玉ノ井親方 視点】朝之山 価値ある逆転勝ちで賜杯争い有利

[ 2019年9月17日 08:16 ]

大相撲秋場所9日目 ( 2019年9月16日    両国国技館 )

阿炎を寄り切りで破る朝乃山(左)(撮影・西海健太郎)
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 朝乃山は大きな白星を拾った。阿炎戦は防戦一方。後ろ向きにされ、そこから一度は体勢を立て直したものの、土俵際まで押し込まれた。しかし阿炎が右上手を取ってきたところを逆に左を差して、体を入れ替え寄り切った。今場所は前に出る相撲が取れているため、押されても押し返すことができている。土俵際でも粘り腰がある。本来の右四つの形にはなれなかったが、常に自分の形になって勝つことは難しい。そういう意味で、今後の展開を考えれば価値ある逆転勝ちだった。

 トップとは1差。既に上位との対戦を終えているだけに展開的には有利といえるだろう。まだ隠岐の海とは当たっていないが、この日敗れた隠岐の海はだんだん硬くなり始めた印象を受ける。上体で相撲を取っていて足が出ていない。足を滑らせた竜電戦の黒星は尾を引きそうな感じだ。 (元大関・栃東)

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2019年9月17日のニュース