SO田村優 キックの名手いざ世界の“高み”へ

[ 2019年9月8日 05:45 ]

最強ジャパン 桜戦士31人(8)ー1

田村優
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 ジャパンの命運を握っている。卓越した戦術眼と、サッカー仕込みのキックが武器。周囲を生かし、芸術的なトライを数々演出してきた。2度目のW杯へ「これまでお世話になったたくさんの人に恩返しができるよう、日本のために全力を尽くしたい」と意気込む。

 15年W杯にも出場した。しかし、控えだった前回と違い、今は「田村中心」のチームだ。ジョセフ・ヘッドコーチは、守備の負担を減らすために、他の選手がSOの位置を埋めるシステムを採用。リーチ主将は「トータルのキャプテンは僕だけど、ゲームキャプテンは田村です」と全幅の信頼を置く。キャップ数は歴代12位の58まで積み上げた。課題だった好不調の波の大きさも、影が薄れてきた。

 父・誠さんは、トヨタ自動車の名CTBだった。息子のプレーで注目する点がある。「キックオフをあの高さで蹴れる選手は国内にいない」。たとえ失点をしても、正確かつ滞空時間の長いキックで、すぐに流れを引き寄せる場面がありそうだ。

 ◆田村 優(たむら・ゆう)1989年(平元)1月9日生まれ、愛知県岡崎市出身の30歳。国学院栃木高から明大、NECから17年にキヤノンへ。父・誠氏は元豊田自動織機総監督。代表58キャップ。1メートル81、92キロ。

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2019年9月8日のニュース