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【折茂武彦観戦記】06年よりパワーアップ 世界基準の日本ビッグマン

[ 2019年9月2日 10:00 ]

バスケットボール男子W杯 1次リーグE組   日本67-86トルコ ( 2019年9月1日    上海 )

フリースローを狙う八村
Photo By 共同

 この大舞台での戦いを心待ちにしていた人たちによる観戦記をお届けする。第1回は06年日本代表の中心選手で、49歳の現在も現役のレジェンド、折茂武彦(49=北海道)が語る。

 トルコは国内のクラブも強いし、厳しい相手だとは思っていた。ただ今の日本のメンバーなら勝つチャンスはあると思っていたので、残念な結果です。すぐ次の試合があるので、切り替えてほしい。

 私が出場した06年は1勝4敗で1次リーグを突破できなかった。最終戦では優勝したスペインに55―104で完敗。世界のトップとは圧倒的な差があると痛感させられた。(NBAで活躍したパウ、マークの)ガソル兄弟はもちろん、誰がコートに立っても高いパフォーマンスは変わらず、選手層が厚かった。当時から4、5番(※注)の選手が当たり前のように3点シュートを打って決めていた。日本は世界からかなり遅れていると感じた。

 今の日本代表の技術レベルは06年と比べて、1、2、3番はそれほど変わらない。だが、渡辺、八村、ファジーカスが入って4、5番ははるかに高くなった。彼らは中でも外でもプレーでき、ドリブルでも何でもできるのが強みだ。今は06年のスペインのバスケットができている。世界基準になったと思う。

 メンタル面も大きく異なる。当時はまず日本国内で勝つこと、そしてアジアで勝つことにしか目が向いていなかった。自分たちが世界で何ができるのか、分からないことが多かった。13年前、勝てば1次リーグ突破だったニュージーランド戦で前半18点のリードを奪いながら逆転負けを喫したのも、そんな自分たちの弱さが出た結果だ。

 今の日本には世界を見てきている選手がいる。自分たちは世界で戦えると思っている。06年を一緒に戦った竹内譲も当時は大学生だったが、今は落ち着いてプレーできており、チームの精神的な柱になっている。

 個性的なメンバーがそろっていて、見ていて楽しいチームだと思う。ファンが盛り上がる理由が分かる。悔しい気持ちはない。日本もようやくここまで来たんだとうれしい気持ちだ。日本のバスケットはここが始まり。選手たちには責任と誇りを持って頑張ってほしい。

 ※数字はポジションを意味し、1番はポイントガード、2番はシューティングガード、3番はスモールフォワード、4番はパワーフォワード、5番はセンター。数字が大きいほどゴールに近い位置でプレーし、大型選手が務める。

 ◆折茂 武彦(おりも・たけひこ)1970年(昭45)5月14日生まれ、埼玉県出身の49歳。日大卒。Bリーグ・北海道で選手兼代表取締役社長。今年1月には国内トップリーグ通算1万得点を突破。世界選手権(現W杯)には2度(98、06年)出場。1メートル90、77キロ。

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