八村は23得点 強豪アルゼンチン相手に一時リードも15点差で敗戦

[ 2019年8月22日 21:00 ]

<バスケットボール男子日本代表強化試合 日本・アルゼンチン>第1Q、開始早々にダンクを決める八村(左から2人目)=撮影・小海途 良幹
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 男子バスケットボールのW杯中国大会(31日開幕)に出場する日本(世界ランク48位)は22日、さいたまスーパーアリーナで同5位のアルゼンチンと対戦。アルゼンチンは日本代表を率いるフリオ・ラマス(55)監督の母国で、同監督がかつて率いていたチームでもあったが、93―108(前半53―56)で敗れ、8月に入っての強化試合では1勝2敗となった。八村塁(21=ウィザーズ)は31分の出場で23得点と7リバウンド、5アシストをマーク。馬場雄大(23=A東京)は17得点、ニック・ファジーカス(34=川崎)は15得点と10リバウンド、渡辺雄太(24=グリズリーズ)は22分の出場で13得点を記録した。

 八村は開始早々にゴール下でシュートを決め、直後にドライブインから豪快なダンクを成功。第2Qに入って一時17点差をつけられたが、相手のパスをスティールして速攻からダンクを決めると、残り2分には正面やや右から3点シュートを成功させた。

 馬場もゴール下でのダブルクラッチや3点シュートで前半では八村と同じ13得点。第3Qに入ると渡辺の3点シュートなどで、2004年のアテネ五輪で優勝しているアルゼンチンに食らいつき、このクオーターだけで5回逆転した。しかしアルゼンチンに28本の3点シュートを打たれて16本を決められるなど、ニュージーランドとの第2戦同様、マンツーマンで守ったときのローテーションの遅れが目立った。

 後半に入って随所でゾーン・ディフェンスで対抗して流れを変えたが、最後までアルゼンチンのシュート力を抑えきれなかった試合。八村も執ような“ディナイ”でなかなかボールを持たせてもらえず、日本は世界レベルのタイトなディフェンスを前にしたときの大きな課題を残した。

 アルゼンチンはマーベリクスなどNBAで58試合の出場歴があるニコラス・ブルッシーノ(26)がチーム最多の21得点をマーク。元NBAロケッツの大ベテラン、ルイス・スコラ(39)も20得点を挙げ、最後は“八村ストッパー”としての役目も果たした。

 アルゼンチンはW杯前の強化試合で2勝2敗。フランス・リヨン郊外で行われた大会ではフランス(世界ランク3位)とブラジル(同12位)に58―77と82―89で敗れたが、日本戦では精彩を欠いていたシューティング・タッチを取り戻した。

 2004年のアテネ五輪で優勝し、08年の北京五輪でも3位に入っているアルゼンチンは現在、若手とベテランの切り替えに差し掛かっている時期。ジョージ・ワシントン大時代に渡辺とチームメートで、現在はスペイン・リーグのバスコニアでプレーしているフォワードのパトリシオ・ガリーノ(26)は日本戦で11得点を稼いでおり、東京五輪までを見据えたチーム作りが見え隠れしている。

 アルゼンチンは予選1次リーグでロシア、ナイジェリア、韓国と同じB組。なお日本は24日に世界ランク22位で、デニス・シュルーダー(25=サンダー)、ダニエル・タイス(27=セルティクス)といったNBA勢を主力とするドイツと対戦する。

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