15歳・森秋彩がリードで最年少銅メダル、もりもり食べてパワーアップ

[ 2019年8月15日 20:51 ]

スポーツクライミング世界選手権第5日 ( 2019年8月15日    エスフォルタアリーナ八王子 )

<スポーツクライミング世界選手権第5日>女子リード決勝、課題に取り組む森秋彩 (撮影・小海途 良幹)
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 女子リードで森秋彩(15=茨城県連盟)が銅メダルを獲得した。16歳だった05年大会でリードの銅メダルを獲得した野口啓代(30=TEAMau)を超え、日本勢で最年少の表彰台。ヤンヤ・ガルンブレト(20=スロベニア)がボルダリングとの2冠を達成し、野口は5位だった。

 懸命に伸ばした左手は、ホールド(突起物)をつかめなかった。森は悔しそうに壁を見つめながら落下すると、観客席に深々と一礼した。自身の試技が終わった時点で、予選の上位2人を残して2位。メダルが微妙な状況に追い込まれたが、続くルカンが届かず、日本勢として最年少の表彰台が決まった。

 周囲が負けず嫌いと評する15歳。快挙を達成しても、「今は悔しさが70、嬉しさが30」と振り返った。中盤、足の位置を間違える大ピンチに陥ったが、森を救ったのは耳に届く大歓声。「落ちそうなところで応援してくれて、背中を押してくれた。観客の方のおかげで表彰台が獲れた」と感謝した。

 シニアの国際大会にデビューする今季に向け、取り組んだのはパワーアップ。懸垂などの筋力トレーニングに加え、食事の量も増やした。牛丼の並盛りに苦戦していた昨年から一転、肉だけで500グラムを超えるキング牛丼や重さ1・6キロとされるキングカレーも完食する。もりもり食べた森の体重は8キロ増の43キロに。力強く表彰台への道を切り開いた。

 16日は休養日で、17日のスピードから再び戦いは始まる。20年東京五輪の出場権が懸かる複合は18日に予選、20日に決勝。ボルダリング予選落ちから復活した15歳は、「ちょっと気持ちが前向きになってきた」と笑みを浮かべていた。

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