高安1差追う 碧山に完勝、荒磯親方評価「安定感ある」

[ 2019年7月14日 05:30 ]

大相撲名古屋場所7日目 ( 2019年7月13日    ドルフィンズアリーナ )

高安(左)が押し出しで碧山を下す
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 大関・高安が1敗を守った。合口の悪い平幕・碧山との一番は左まわしを取って攻め、すくわれてまわしを切られると一気に出て押し出し。貴景勝、栃ノ心の2大関が休場する中、看板力士として優勝争いに食らいついている。白鵬は大栄翔をはたき込み、鶴竜は正代を寄り切り、ともに初日から7連勝。両横綱を追う1敗は高安と平幕・照強の2人となった。

 立ち合いの当たり、相手の攻めを受ける守り、最後の詰め。一つでも欠ければ負けに直結するが、この日の高安はきっちり取り切った。「落ち着いてできた。じっくり取れたのが良かった」。先場所も敗れるなど7勝11敗と合口の悪い碧山を退けての6勝目。両横綱との1差を守った。

 6月27日にぎっくり腰になり、翌日から2日間、二所ノ関一門連合稽古を休み、寝たきりで過ごした。調整ペースが遅れたことで、通常なら軽めで終えるはずの初日の2日前と3日前に荒磯親方(元横綱・稀勢の里)との三番稽古を志願。その2日目に鋭い当たりと出足に手応えをつかみ、これまでとは違って、上り調子で本場所に臨むことができた。

 荒磯親方は苦手の碧山戦を「ヤマ場と思っていた」というが、攻めの姿勢を貫いて勝ちきった弟弟子を見て「安定感が非常にある。ぶれた感覚がなかった」と評価した。

 貴景勝は大関からの陥落が確定し、栃ノ心は来場所で3度目のカド番となる。豪栄道は黒星が先行。大関陣の最後のとりでが高安となった。七夕の短冊にしたためたのは「優勝」の2文字。大関陣でただ一人優勝のない男は、簡単には横綱のマッチレースにさせない。

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