石川遼 発案大会で手応えの通算イーブンパー、12位も「腰は全く問題ない。1Wは楽しみ」

[ 2019年6月22日 15:29 ]

カラーまでギャラリーが入ったグリーンでパットを打つ石川遼
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 ゴルフの底辺拡大を目指し各地を巡業するフューチャーゴルフ兵庫大会最終日が22日、兵庫・よみうりCC(7109ヤード、パー72)で行われた。選手会長の石川遼(27=CASIO)は71で回り、通算イーブンパーの12位だったが、春先に苦しんだ腰痛の影響は一切なく、1Wを積極的に活用。「腰は全く問題ない。1Wは楽しみ」と手応えを示した。

 ゴルフ以上に言葉を弾ませたのは、大会についてだった。今大会は石川の発案で昨年から始まったもので、今季はゴルフウエアのパーリーゲイツがスポンサーにつき、千葉、静岡を経て兵庫が3度目の開催。大相撲の巡業のように、普段ツアーがあまり開催されない場所などを巡りファンと触れ合うのが目的だ。そのため、通常のツアーのように、選手とギャラリーを仕切るローピングはなく、スマホをかざして動画撮影をしたり、写真を撮ったりするのもOK(アドレスの時などにシャッター音を鳴らすのはアウト)。しかもフェアウエーを歩くこともできる。「ライが見えるところでどう打つかを見てほしい。アイアンだとちょっとダフったり、トップしたりするとばれるんです。だから緊張する」。何千人のギャラリーの前でプレーすることのある石川でさえ緊張する独特の雰囲気があるようだ。

 さらに力を入れているのはジュニア育成だ。大会は毎回2日間開催で、1日目はプロとアマチュア3人が同組で回るプロアマだが、2日目はプロ1人と地元のジュニアゴルファー2人が同組でラウンド。プロのキャディーもジュニアが務める。「ジュニアの子も緊張したと思うけれど、常に“質問あるんですけど、いいですか?”っていろいろ聞いてくれた。僕がジュニアの頃に、ツアープロと回ることなんてなかったですからね」と交流を楽しんでいた。

 女子ツアーが間断なく開催される今、男子ツアーは3週間もオープンウィーク中。賞金ランキングに加算されないツアーのため、なかなか大きく報道されることもないが、地道にこつこつとできることを続けている。兵庫大会の入場券は1日1000円(300円の食事&ドリンク券付き)だった。何より、石川遼のスイングを2メートル先で見たり、本気のスイングを動画で撮影できたりする特典は価値がある。この2日間の観衆は908人。次回は8月2、3日に北海道で開催される。

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2019年6月22日のニュース