谷川翔「狙いにいって」連覇、NHK杯令和初王者で世界へ

[ 2019年4月29日 05:30 ]

体操 全日本選手権最終日 ( 2019年4月28日    群馬・高崎アリーナ )

全日本体操個人総合選手権男子決勝 あん馬で華麗な演技を見せる谷川翔(撮影・西海健太郎)   
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 個人総合の決勝が行われ、男子は谷川翔(20=順大)が首位だった26日の予選と合わせて合計170・265点とし、昨年に続いて連覇を達成した。平成最後の日本一に輝いた20歳は、5月のNHK杯で令和初の王者となり、世界選手権(10月、ドイツ)に臨むことを誓った。女子は寺本明日香(23=ミキハウス)が合計111・998点で4年ぶり2度目の優勝を飾った。

 表彰式で天皇杯を受け取ると、平成最後の王者になった実感があった。谷川翔が史上最年少で制した昨年に続き連覇。内村航平が予選で姿を消す波乱の大会で再び頂点に立ち、「荒れている感じの試合の中で、周りに惑わされないで自分の世界で試合ができた。昨年は意味が分かんないまま優勝して、今年は狙いにいっての優勝」と胸を張った。

 鍵を握っていたのは2種目目のあん馬だ。昨年よりも難度を上げた構成を完遂し、演技後は雄叫びを上げ、フロアに横たわった。「緊張感から解き放たれた。“やってやったぞ”って感じだった」。最終種目の鉄棒で予定の構成をこなせず、「内容が微妙」と振り返ったが、この日だけの得点は2位。余裕を持って逃げ切った。

 昨年はNHK杯の鉄棒で落下し、個人総合で世界選手権(カタール)代表に入れず。種目別でも切符を獲得できず、現地には補欠で同行した。今大会の持ち点との合計で争うNHK杯は、元号が変わった5月18、19日に行われる。上位3人に入れば、世界選手権代表に決定。「令和最初のチャンピオンを目指して頑張りたい」。新時代の体操ニッポンをけん引するため、20歳は好演技を積み重ねる。

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