八村、肉弾戦制す ひじ打ちで鼻血もチーム最多17得点

[ 2019年3月29日 14:54 ]

バスケットボール男子全米大学選手権(NCAAトーナメント)3回戦   ゴンザガ大 72―58(前半38―27) フロリダ州立大 ( 2019年3月28日    米カリフォルニア州アナハイム )

17得点を挙げたゴンザガ大の八村(AP)
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 西地区第1シード・ゴンザガ大の八村塁(21)がチーム最多の17得点を挙げ、1年前のトーナメントで敗れた第4シード・フロリダ州立大へのリベンジに成功した。2年ぶりに準々決勝(エリート8)へ進出したチームは30日、第3シードのテキサス工科大とアナハイムで対戦する。

 ラフなプレーを仕掛けてきた相手のひじ打ちを受け、前半に鼻から出血した八村だったが、終始冷静に対応した。終盤、相手のマークが自身に集中してくると、無理にシュートを打たずに外のチームメートにパスを回すなど、賢明な動きで試合の流れをコントロールした。

 最大14点差をつけた試合は、後半残り4分11秒で60―56と4点差に迫られた。フロリダ州立大は勢いづいたが、八村は冷静だった。「ああいうのも練習の時からずっとやってきたシチュエーション。落ち着いてできた」。ポストでパスをもらい、シュートを打とうとしたが、守備が集まってくるのを見て外へパス。3ポイントシューターのノベルJrが決め、残り3分6秒で63―56と7点差に広げた。

 「相手も分かってきて、僕とかBC(ブランドン・クラーク)がドライブすると、バッと(守備の距離を)縮めてきた。それはそこで、このチームは良いシューターがいっぱいいるので、しっかりパスできたんじゃないかな」と会心の笑み。このプレーで試合の流れは再びゴンザガ大に戻り、最後は14点差の快勝だった。

 フロリダ州立大は2メートル23のクマジなど大きい選手が多い上に、ラフプレーもしてきた。「そういうチームというのは試合前からコーチに言われていた。10人くらいで回してくるし、凄くファールをしてくる。それは自分たちも分かってやっていた」。チーム最多の17得点だけでなく、同時に相手反則もチーム2番目となる6個を誘った。

 2回戦のベイラー大戦は今季ワーストの6得点にとどまったが、きっちり気持ちを切り替えてプレーできたという。「前の試合が終わった後は、この試合に集中した。去年負けた相手だったので、そのフイルムを見たりして、自分がどうすればうまくプレーできるかをコーチと話し、練習でもいろんな調整をしてやってきた。それが試合で出た」。前半は自らドライブしてレイアップを決めたり、ミドルレンジのジャンプシュートを成功させて得点でチームをリード。後半にマークが集中してくると、味方にパスを回した。

 これで目標だったファイナル4進出まであと1勝。「僕もずっとファイナル4に行きたいと思ってやってきた。あと1勝すれば行けるということで、意識してやっていきたい」と準々決勝に目を向けた。

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2019年3月29日のニュース