玉鷲、伝説の鉄人へ青葉城超える「40歳超えてもやりたい」

[ 2019年1月29日 05:30 ]

優勝一夜明け部屋で、本紙を手に笑顔を見せる玉鷲(撮影・久冨木 修)
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 大相撲初場所で初優勝を飾った関脇・玉鷲(34=片男波部屋)が千秋楽から一夜明けた28日、東京都墨田区の同部屋で会見に臨んだ。初土俵から15年休場のない“鉄人”は40歳を超えても現役を続ける意欲を示した。

 約2時間半の睡眠で会見に現れたという玉鷲だったが、表情は終始、穏やかで、「まだ信じられない。(賜杯は)重かった。夢はかなえるものですね」と改めて喜びをかみしめた。

 第2子となる次男は予定日通りに千秋楽の午前4時40分ごろに誕生。3900グラムの大きな子供だった。「奥さんも頑張った。自分も頑張らないと、と思った」とエルデネビレグ夫人(32)との絆を強調した。

 34歳2カ月での初優勝は、年6場所制となった58年以降、同じモンゴル出身の旭天鵬(現友綱親方)の37歳8カ月に次ぐ2番目の年長記録。師匠の片男波親方(元関脇・玉春日)から「花火みたいにドーンと上がって散るのは寂しい。息の長い力士になってほしい」と期待を懸けられると「40歳を超えてもやりたい」と言い切った。

 04年初場所の初土俵から丸15年休場がなく、現役1位の通算1151回連続出場。無休のまま、旭天鵬、現役の安美錦のように40歳を過ぎても関取でいられれば、70年代から80年代にかけて活躍した青葉城の持つ初土俵からの通算連続出場の歴代1位、1630回の記録を更新する。貴景勝ら20代前半の台頭で世代交代の波が押し寄せているが、「負けていられない」と対抗心を燃やした。

 13勝2敗と三役で2桁勝利を挙げたことで、大関獲りの一歩を踏み出した。「先のことは考えずに、一番一番やれば結果が出るかなと思う」。新小結が30歳、新関脇が32歳、初優勝が34歳と遅咲きの鉄人には、かなえたい夢がまだまだ残っている。

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2019年1月29日のニュース