明大22年ぶり大学日本一!平成最後に栄冠 歴史は“前へ”

[ 2019年1月13日 05:30 ]

ラグビー第55回全国大学選手権決勝   明大22―17天理大 ( 2019年1月12日    秩父宮ラグビー場 )

優勝し、歓喜の明大フィフティーン(撮影・吉田 剛)
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 明大が天理大を22―17で破り、22季ぶり13度目の大学日本一に輝いた。昨年度決勝では帝京大の前に1点差で涙をのんだが、今年度就任した田中澄憲監督(43)の下、チームは成長。北島忠治初代監督が亡くなり、田中監督自身が3年生スクラムハーフとして出場していた96年度以来の頂点に上り詰め、今季のスローガン「エクシード(超える)」を実現した。

 幕切れは相手ノックオンでも、自分たちの力で勝ち取ったものだ。そう思えるだけの努力を、積み上げてきた。5点リードの後半ロスタイム。相手の攻撃に一糸乱れぬディフェンスラインで耐え、最後は天理大CTBフィフィタが落球。胴上げで3度舞ったSH福田主将は「80分間プレッシャーをかけ続けた結果だと思う」と勝ち誇った表情で語った。

 準決勝で9連覇中だった帝京大から認定トライを奪った相手スクラムに手を焼き、前半は6本中3本で反則を取られた。だが修正した後半12分には初めて押し込むと、ペナルティーキックを獲得。リードを10点に広げるPGにつなげた。

 後半39分、この試合12本目となった相手ボールスクラムの直前には、フロントロー3人全員が交代。79分間、体を張り続けたプロップ祝原は「前半最後に手応えをつかんだ。その感覚をハーフタイムに(リザーブ選手に)伝えていた」。誰が組んでも強さを発揮してこそ重戦車。3人がガッチリと受け止め、ノーサイドへと導いた。

 「22年ぶりという実感はなくて、初優勝という気持ちです」。最後の優勝と、21シーズンも続く最初のV逸を主将として経験した田中監督は実感を語った。ヘッドコーチだった昨年度は1点届かず準優勝。だが「去年は決勝まで行って満足したチームだった」。足りなかったのは、本気で日本一を獲るためのマインドセット(心構え)だった。

 グラウンドが住宅地に囲まれ、練習時間に制限がある明大の練習は早朝から始まる。ある日、寝癖がついたままの選手を、そのまま帰した。「俺に寝癖がついていたら、どう思う?」。心の隙が練習の充実度を奪い、その結果が試合に表れる。細かいことも看過しない意識の徹底で、126人の部員は徐々に変わっていった。

 2敗した対抗戦終了後には4年生全員で決起集会を開き、チームのまとまりが増した。会場に向かう前に見たビデオメッセージでは「日本一のBチームと練習しているから、おまえたちが日本一だ」との、控え選手の熱い言葉に闘志がみなぎった。前日には試合に出られない4年生が、最後の練習を終えて涙した。一体感が、長い年月を突き破った。

 「“前へ”はプレースタイルではなく生き方」と田中監督。数年前には“人材の墓場”とまで揶揄(やゆ)されたメイジに新しい息吹をもたらし、その伝統は前へと歩を進めた。

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