新潟工 伝統の強力FW通じず…松田主将「相手が上だった」

[ 2018年12月31日 13:04 ]

第98回全国高校ラグビー第3日・2回戦   茗渓学園27-0新潟工 ( 2018年12月30日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<新潟工・茗渓学園>茗渓学園に敗れ、涙を流し整列する新潟工フィフティーン(撮影・坂田 高浩)
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 新潟工(新潟)は2回戦で茗渓学園(茨城)に0―27で敗れ“花園で年越し”はならなかった。警戒していた相手のBK陣に合計5トライ(1ゴール)を奪われた。攻めては伝統の強力FWを前面に押し出して対抗したものの、無得点に封じ込まれた。

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 2回戦敗退。しかも茗渓学園の強さに圧倒された。「向こうが強かったですね」。樋口猛監督の短い言葉の中に全てが集約された。No・8松田大空主将(3年)も「相手が上だった」と厳しい現実を受け止めた。

 警戒していた相手BK陣にやられた。指揮官は「ディフェンスは思いのほかやれた」と話した。初戦突破後、中2日の練習で取り組んだ成果も見せたが、相手はさらに上だった。

 前半2分に左へ展開され、先制トライを許す。その後も素早い動きでディフェンス網を突破された。攻撃ではブレることなく伝統の強力FWを生かした。後半の立ち上がりにはラックでジリジリと前進し、相手ゴールライン手前まで迫った。松田主将が「あそこは取り切る場所だった」と振り返ったシーン。だが、あと一歩で押し戻されトライは奪えなかった。

 自信を持って臨んだモール戦も劣勢に回った。FWの中心、PR南豪思(3年)は「シード校は全然違う。相手の方がうまくて強かった。横から入ってくるなど(モールを)組ませてもらえない部分もあった」と脱帽した。指揮官も「相手も(新潟工が)FWで来るのが分かっていたと思うが、分かった上での勝負だった」と悔しさをにじませた。

 目標に掲げた8強入りを逃した。「それは悔しいが、やり切ったし、出し切ったので悔いはない」と松田主将はすがすがしささえ漂わせたが、シード校との力の差を痛感させられたのは事実だ。

 樋口監督は「もっと練習しないといけないということ」と前を向く。チームには初戦で2トライを挙げて鮮やかに“花園デビュー”を果たした稲村心(1年)らが残る。南は「もっとコンタクトを鍛えて、今年と同じような反省が出ないようにしてほしい」と後輩に思いを託した。(矢崎 弘一)

 <稲村「勝ちたい気持ちより強く」>○…新チームの中心となる稲村は「コンタクト力は初戦(大津緑洋)より茗渓学園の方が上だった。いろいろと学ぶことができた」と振り返った。「モールは通用するところもあった」としながらレベルの差を痛感。「3年生にはプレー面でも、プレー以外でも、学ぶことが多かった」と先輩に感謝の言葉を残した後で「(花園で)勝ちたい気持ちがより強くなった」と巻き返しの思いを強調した。

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2018年12月31日のニュース