【岡崎真の目】紀平、中盤から本来の演技に 首位との差はまだ8点差と射程圏内

[ 2018年12月22日 08:30 ]

フィギュアスケート 全日本選手権第1日 ( 2018年12月21日    大阪・東和薬品ラクタブドーム )

演技をする紀平(撮影・小海途 良幹)
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 紀平は直前の6分間練習の時から少し焦っているように見えた。ジャンプに入るコースやタイミングが他の選手と重なり、ジャンプをやめる場面が何回かあった。靴のことも気になっていたのだろうし、全日本特有の雰囲気で緊張もあったのだろう。案の定、冒頭のトリプルアクセル(3A)で転倒してしまった。

 ただ、ジャンプ自体は高さも十分で、むしろ練習の時よりもいい感じだった。少し軸が外れているようにも見えるが、恐らく彼女の中では許容範囲だったはずだ。次の連続ジャンプも跳び焦ってしまって2本目に3回転がつけられず、3回転ルッツ辺りからようやく彼女本来の演技に戻ったような感じだった。

 靴のことでいろいろ不安要素があったのは確かだろう。

 それでも首位の宮原とはまだ8点差で、フリーで3Aを2回跳べる紀平にとっては十分射程圏内と言っていい。宮原も素晴らしい演技を見せてくれたので、フリーはさらに激しい戦いとなりそうだ。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2018年12月22日のニュース