宮原首位 5連覇へ視界良好、GPファイナル最下位から立て直し

[ 2018年12月22日 05:30 ]

フィギュアスケート 全日本選手権第1日 ( 2018年12月21日    大阪・東和薬品ラクタブドーム )

女子SPで観衆を魅了する華麗な演技を見せた宮原(撮影・小海途 良幹)
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 4連覇中の女王が、面目躍如だ。宮原知子(20=関大)は最終滑走で国際スケート連盟非公認ながら自己最高の76・76点を叩き出すと、表情が一気に緩んだ。「全日本のSPで最終滑走が多くて、また引いちゃったという感じ。逆に、ここでいい演技をして、自分に挑戦したい気持ちだった」。平昌五輪4位の実力者が、レジェンドの伊藤みどり以来となる5連覇を視界に捉えた。

 “ミス・パーフェクト”の貫禄が戻った。2週間前のGPファイナルでつまずいたルッツ―トーループの連続3回転ジャンプを修正して、クリーンに決めた。2回転半、3回転ループの全3種のジャンプにも成功。スピン、ステップを最高レベル4でそろえ、演技構成点で全体トップ36・22点をマークした。GPファイナルから一度は靴を替えたが、違和感から元の靴に戻したことも奏功した。

 絶望感と隣り合わせだった。GPファイナルは最下位の6位。自身と同じ浜田美栄コーチに指導を受ける紀平らの台頭をヒシヒシと感じた。「五輪が終わって次のシーズンで安心してしまう話を聞くこともある」。そんな危機感に駆られたが、浜田コーチには「落ち込んでいる場合じゃない」と励まされた。「リセット」がテーマの今季は器具で太腿裏を鍛え、より高さを出すジャンプ改革に励む。自らの努力を信じ、短期間で立て直した。

 23日には勝負のフリーが待つ。「全く違うプログラムなのでまた違う自分を見せて、自分のできることをしっかり見せたい」。フリーでもノーミスをそろえ、表彰台の頂上を目指す。

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