感動呼ぶ千賀ノ浦親方の直筆メッセージ SNS拡散で反響続々

[ 2018年12月17日 08:30 ]

千賀ノ浦親方
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 千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)が書いた直筆メッセージが感動を呼んでいる。「応援して下さる皆様へ」とのタイトルで、11日に部屋のホームページに掲載した文章。そこに「応援して下さる皆様へ大変ご心配をおかけ致しました。貴ノ岩は自ら引退という決断を致しましたが彼の人生はまだまだこれからも続いていきます。どうかこれからの貴ノ岩を皆様の暖かいまなざしで見守って頂けましたらと願っております」などと書き込んだ。

 同じ文章が公式ツイッターにも掲載されると、弟子を立てる親方の優しさに多くのメッセージが寄せられた。「泣けました」。「これからも貴ノ岩を応援していきます」。「心が打たれます」。「頑張れ」。集まる声援は、心機一転して部屋が再出発する上で大きな力になるはずだ。

 部屋消滅に伴い、貴ノ花部屋の力士らは10月、千賀ノ浦部屋に移籍した。複数の力士が受け入れを拒む中、暖かく迎えてくれたのが新師匠だった。その約2カ月後、恩返しすべき看板に泥を塗る貴ノ岩の愚行には呆れて物も言えない。暴行を公表した際、日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱・大乃国)が「協会員としての自覚が足りない」と非難したが、それ以上に「千賀ノ浦部屋力士としての自覚が足りない」ことが原因なのではないかと思う。

 九州場所で初優勝を飾った貴景勝は、報道陣やテレビのインタビューで「貴ノ花親方のためにもという思いがあったのでは?」というような質問をよく受けていたが、それも認めた上で「いまは千賀ノ浦部屋にお世話になっていますから」と答え、家族への感謝も忘れることはなかった。ある幕内上位力士は「貴景勝は部屋を移籍して背筋が伸びたのもよかったのでは」と優勝した要因を分析したが、貴景勝には貴ノ岩に足りない「自覚」があったのだと思う。

 千賀ノ浦親方は元貴ノ花部屋の力士が移籍して新生・千賀ノ浦部屋の船出となった10月2日、「どの子も我が子」という言葉を胸に刻んだ。2カ月前に移籍してきたばかりの力士が問題を起こし「なぜ俺まで謝らなければ…」と考えてもおかしくない状況。だが、親方は貴ノ岩の引退会見で目を潤ませ、弟子が会見場を退室してからもう一度、報道陣に向かって頭を下げた。そして、「応援してくれる皆様へ」と題したメッセージ。日程的に厳しい中、来年2月2日には国技館での断髪式という、力士として最高の花道も用意した。

 貴ノ岩はどれだけ感謝しているだろうか。恩返しは第二の人生からでも遅くない。最後まで「わが子」への愛を貫く師匠の気持ちを忘れることなく、新たな人生を歩んでほしい。(記者コラム・宗野 周介)

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