15歳・張本が史上最年少王者!林高遠に雪辱4―1快勝

[ 2018年12月16日 19:53 ]

卓球ワールドツアー・グランドファイナル最終日・男子シングルス決勝 ( 2018年12月16日    韓国・仁川 )

男子シングルス決勝でポイントを奪いガッツポーズする張本智和(AP)
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 男子シングルス決勝で、世界ランク5位の張本智和(エリートアカデミー)が、同4位の林高遠(中国)を4―1で撃破し、初優勝を飾った。15歳での戴冠は、グランドファイナルのシングルスでは男女通じて史上最年少。天才少年がまた卓球界の歴史を塗り替えた。

 第1ゲーム、張本は序盤から得点するたびに気合の「チョレイ!」を連呼。3―3から6連続得点するなど、幸先よく11―4で先取した。第2ゲームはデュースにもつれ込む接戦の末、13―15で落としたものの、第3ゲームは開始から6連続得点でリードすると、11―9で逃げ切った。第4ゲームも接戦を11―9で制し、王手をかけた。第5ゲームも流れを渡さず、11―9と3ゲーム連取で試合を締めくくった。

 1月は世界17位でスタートした18年を、最高の形で締めくくった。今年最後の国際大会。「一年の全てをぶつけて、有終の美を飾りたい」と気合を入れていた張本が、有言実行の好プレーを披露した。6月の中国オープンでは1―4と完敗した林高遠にリベンジ。スコアを重ねるたびに、「チョレイ!」の雄叫びが会場に響き渡った。

 6月の荻村杯ジャパン・オープンで16年リオデジャネイロ五輪金メダルの馬龍、12年ロンドン五輪金メダルの張継科と2人の中国人王者を撃破して優勝。だが、ここから試練がスタートする。ワールドツアーで上位に進出できず、日本選手団主将の大役を担った10月のユース五輪ではシングルス、団体ともに銀メダル。「たくさん悔しい思いをしてきた。勝てればチャラになる」。今大会で悔しさを全て吹き飛ばした。

 今年は強豪の中国勢を相手に8勝6敗と勝ち越した。4月には世界1位の樊振東も破った。もはや勝てない相手は存在しない。20年1月の世界ランクで決まる東京五輪の出場権争いが19年にスタートするが、五輪出場ではなく金メダルが目標。天才少年には、黄金に輝く未来が待っている。

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