神戸製鋼１８季ぶりＶを呼び込んだ“お茶会”　カーターが呼びかけ「たくさんコーヒーを飲んだよ」

ラグビートップリーグ兼第５６回日本選手権決勝   神戸製鋼５５―５サントリー （ 2018年12月15日    東京・秩父宮ラグビー場 ）

＜サントリー・神戸製鋼＞突進する神鋼・カーター（中央）（撮影・吉田　剛）
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　神戸製鋼が２連覇中のサントリーを５５―５で破り、トップリーグ（ＴＬ）は２００３年のリーグ創設初年度以来１５季ぶり、日本選手権はサントリーと引き分けて同時優勝だった２０００年度以来、１８季ぶりの優勝を飾った。

　シーズン無敗で頂点にたどり着いた秘けつは“お茶会”だった。加入１年目から優勝請負人の面目躍如を果たした元ニュージーランド代表のＳＯダン・カーターは「（スクラムハーフの）日和佐とは一緒にプレーするのが楽しい。英語がうまいし仕事がしやすい。お互いに理解し合っている」とハーフ団を組む相棒を称えた。

　試合をリードする９番と１０番の強い連係をつくったのが、試合メンバーが決まった後に行うというコーヒーを飲みながらのミーティング。「グラウンド内もそうだが、グラウンド外でもコーヒーを飲みながらたくさん話をしている。（それにより）どんな状況でも同じ考えを持てる」という。カーターの呼びかけでハーフ団とセンター陣が集まり、試合に向けてじっくりと話し合う。「９番、１０番のコンビネーションは大事だと思っているので、たくさんコーヒーを飲んだよ」とシーズンを振り返った。

　対する日和佐も「彼からコミュニケーションを取ってくれて、僕としてはやりやすかった。（お茶会では）どう試合を進めるか、細かい話をする。カーターは本当にいい人だと思う」と感謝する。昨季までのセットプレー頼みのスタイルから、フィールドにいる１５人全員の攻撃ラグビーへと変革して頂点を極めた神戸製鋼。飲み干したコーヒーカップの数が、カーターと日和佐のあうんの呼吸を生んだ。