神鋼平尾チルドレン、亡き恩師に15季ぶりV誓う!橋本大「歴史つくりたい」

[ 2018年12月14日 05:45 ]

15季ぶり優勝を目指す神戸製鋼は選手、スタッフ全員で円陣を組み、練習を締めくくった(撮影・倉世古 洋平)
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 ラグビーの日本選手権決勝を兼ねて行われるトップリーグ・決勝トーナメント決勝戦、神戸製鋼―サントリーがあす15日に秩父宮ラグビー場で行われる。13日、両チームのメンバー発表があった。2連覇中の王者に挑む神戸製鋼は神戸市内で調整。“平尾チルドレン”のFB山中亮平(30)、フランカー橋本大輝(31)が亡き恩師に15季ぶりの優勝を誓った。

 FB山中は左頬付近を骨折しながら強行出場をする。メンバー発表があったこの日、黒いフェイスガードを着用した“バットマンスタイル”で練習した。あす15日のサントリー戦へ「体を張りたい」と力を込めた。

 本当はラグビーができる状態ではない。2日の決勝トーナメント1回戦で相手の頭が当たり、ひびが入ったもよう。「(全治)1カ月と言われた」。8日の準決勝はベンチ外。決勝もドクターストップ中だが、「出るつもりでやってきた」と、捨て身の覚悟でジャージーを着る。

 日本一で恩返しをしたい相手がいる。16年10月に胆管細胞がんで亡くなった平尾誠二ゼネラルマネジャーだ。11年にひげの育毛剤を使用したことがドーピング違反となり、2年間の資格停止処分を科せられた。プロ選手のためクビになってもおかしくなかったが、復帰まで社員として残る道をつくってくれたのがミスターラグビーだった。何度も食事に連れられ、励まされた。

 「優勝したいとずっと思ってきた。平尾さんのためでもあるし、神戸が好きなので」

 フランカー橋本大は、16年度まで、歴代最長の5年間主将を務めた。故人からは“神戸製鋼は常勝チームであれ”と言われた。墓前に誓ったのは「優勝です。現役の間に優勝して歴史をつくりたい」という思いだった。

 互いにボールを動かす攻撃的スタイル。神鋼のカーターVSサントリーのギタウという世界的SO対決も話題だが、勝敗を握る選手は他にもいる。平尾チルドレンが、15季ぶりVの主役になる。

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