対応能力出てきた紀平 浜田コーチ「お姉さんになったかな」

[ 2018年12月10日 05:30 ]

フィギュアスケート GPファイナル最終日 ( 2018年12月8日    カナダ・バンクーバー )

演技が始まる前に額を合わせる浜田コーチ(右)と紀平(撮影・小海途 良幹)
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 GPファイナル制覇を果たした紀平を指導する浜田美栄コーチ(59)は、北京五輪の金メダル獲得へ、4回転ジャンプを盛り込むプログラムの構想を明かした。「もちろん4回転1つは欲しい。ただ4回転をやると、ちょっとアクセルが崩れることがあるので、さじ加減が大切」とした。

 紀平は既に練習で4回転サルコーに着氷し、トーループも跳んでいる。今季はトリプルアクセルの精度を高めつつ、来季から盛り込む可能性もあるという。「来年ロシアのジュニアが上がってきますのでね」。今大会のジュニア女子でワンツー・フィニッシュのコストルナヤ、トルソワのロシア勢は4回転ルッツが武器。総合力を高めながら「トリプルアクセル2本、4回転1本があれば、(五輪で)一番高い台に上がれるんじゃないかな」と青写真を描いた。

 素直で努力家の紀平は11月のNHK杯優勝を経て、精神面で落ち着きが出てきた。「試合直前に縄跳びをしようと思って縄跳びがなかった時、エア縄跳びをするとか。前だったら“どうしよう、ない、ない…”と言うのが…。その辺が変わったかな」と笑う。「貴景勝じゃないけど、勝っておごらず負けて腐らず、といつも言っています」。その効果はてきめんだった。

 ステップやスピン、スケーティング技術もめきめき向上している。フリーの直前には「ちゃんといい4分間を見せてね」と送り出した愛弟子が、ファイナルV。「お姉さんになったかな。自分の計画通りにいかなくても、対応能力も出てきた」と目を細めた。

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