今平、史上最小兵賞金王へ!1メートル88ノリスに勝つ

[ 2018年11月29日 05:30 ]

優勝カップの前でS・ノリス(左)に頭をなでられ苦笑いの今平(撮影・沢田 明徳)
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 男子ゴルフの今季最終戦、日本シリーズJTカップは、29日に東京よみうりCCで開幕する。最終戦までもつれた賞金王争いでは、現在ランク1位の今平周吾(26=フリー)が今季2勝目を挙げて有終の美を飾る決意をのぞかせた。身長は1メートル65だが、今季はショートゲームなどの精度を高めて躍進。1メートル88の同2位、ショーン・ノリス(36=南アフリカ)の追走を封じ、史上最も小柄な賞金王を目指す。

 初の賞金王が目前に迫っても、会見に臨んだ今平は優勝へのこだわりを見せた。過去の賞金王は年間で3、4勝するイメージを持っている26歳は「賞金王は獲りたいですけど、目標は年間2勝。最後に1勝できたら」と言葉に力を込めた。

 身長は1メートル65。スポーツ選手としては小兵の部類に入る。海外では体格差を感じることもあったが、ショートゲームの精度を高めるなど独自のスタイルを確立させてきた。「ゴルフはいかに少ない打数であがるかを競う競技。飛距離だけじゃないものもあるかなと思っています」。昨オフに不振だったパッティングを見直した。「インサイドアウトに打つ癖を直したらパットが良くなり、アプローチにも余裕が出始めた」。今季は優勝を含めベスト5が10回と抜群の安定感を誇る。9月に賞金ランクトップに立つと、高額賞金大会が多い終盤戦でも着実に賞金を重ね、2位のノリスには約3340万円差をつけた。

 日本プロゴルフツアー機構(JGTO)によると、1メートル65の今平がタイトルを獲れば、73年のツアー制度施行後では最も身長が低い賞金王となる。大相撲では1メートル75と小兵の貴景勝が九州場所で初優勝を果たした。初日は1メートル88のノリスと同組。「飛距離では勝てないので、アイアンの正確性とショートゲームで戦っていくしかない」。“ゴルフに身長は関係ない”を実証する格好の舞台が到来した。

 ▽賞金王の条件 賞金王の可能性があるのは今平とノリスの2人だが、差は3340万2382円あり、圧倒的に今平が有利。ノリスは優勝(賞金4000万円)することが最低条件。その場合でも今平は3人の3位タイ以上で賞金王となる。

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