パナソニックV2 創業100年に花「200%の力が出せた」

[ 2018年11月26日 05:30 ]

38回全日本実業団対抗女子駅伝 ( 2018年11月25日    宮城県松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台 6区間42・195キロ )

トップでフィニッシュテープを切るパナソニックのアンカー・森(撮影・木村 揚輔)
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 パナソニックが2時間15分22秒で2年連続2度目の優勝を飾った。1区で森田香織(23)が区間賞の走りでトップに出ると、5区も堀優花(22)が区間記録を更新する快走を見せた。ライバルに一度も首位を明け渡さず、2位の天満屋に57秒の大差を付ける圧勝。3位はダイハツだった。

 パナソニックが創業100周年のメモリアルイヤーに連覇で花を添えた。高卒ルーキーの森磨皓(もり・ましろ、18)が、ゴールテープを切ると「沿道からの声援で頑張れた。うれしくて涙が出た」とVサインでフィニッシュした。

 前回大会は2位でゴールも、優勝したユニバーサルエンターテインメントのドーピング違反が7月に発覚。約8カ月遅れで繰り上げで初優勝が決まったため「今年こそ真のチャンピオンになる」と1位でテープを切ることにこだわっていた。

 アンカー森をはじめ、10代を3人投入。エース区間3区を任された19歳の渡辺菜々美は、日本代表クラスの選手を抑えて区間賞を獲得した。平均年齢20・7歳というフレッシュなチームに、安養寺俊隆監督(53)は「200%の力が出せた。大した娘たちです」と目を細めた。

 「後ろは怖かったが先頭で気持ちよく走れました」と渡辺。陸上部の愛称は「エンジェルス」。6人の天使たちの快走が杜の都を彩った。

 ○…日本代表3人を並べた強力布陣で優勝候補筆頭だった日本郵政グループは、序盤の出遅れが響き7位に終わった。エース鈴木亜由子は「率直に悔しいですね。まだまだ力が及ばなかったということ」と振り返った。16位でタスキを受けた鈴木は順位を9位に上げる力走でチームに勢いをもたらしたが、シード権(8位以内)を確保するのが精いっぱい。「もう一度見つめ直したいです」と言葉少なだった。

 ○…2010年の第30回大会から、特別協賛を続ける東京エレクトロンは、今年も沿道のファンらに「応援手袋」約1万2000点やメガホン約3000本を配布。地元・宮城県の人々とともに、大会を盛り上げた。同社は現在、国内7社(27拠点)に加え、海外16の国と地域において27社(50拠点)と、世界を舞台にした事業活動を展開中。20年東京五輪での活躍が期待される選手が多数出場した今大会の協賛は、「世界」というキーワードでつながっている。同社・総務部ブランド推進グループ・グループリーダーの谷口一仁氏は、「今後も大会を通じて、世界に飛躍をする女性ランナーを応援していきたい」と話していた。

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2018年11月26日のニュース