沙保里 五輪挑戦期限は5月 全日本選抜予選不参加で“道”消滅

[ 2018年11月20日 05:30 ]

吉田沙保里
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 吉田沙保里(36=至学館大職)の20年東京五輪挑戦のリミットが来年5月に定まった。レスリング女子の強化合宿が19日、東京都北区の味の素ナショナルトレセンで行われ、日本協会の西口茂樹強化本部長が来年5月に全日本選抜選手権の予選会を女子では初めて開催することを明言した。16年リオ五輪以降は試合出場のない吉田は、この予選会に参加しなければ五輪への道が閉ざされることになる。

 東京五輪まであと1年8カ月。しかし代表争いということになれば、その期間はもっとぐっと短くなる。五輪で歴史を紡いできたレジェンドレスラーにもタイムリミットが容赦なく迫ってきた。

 レスリングの代表選考において当面の最重要大会となるのが来年9月の世界選手権。ここでメダルを獲れば五輪代表に内定する。その大会の国内選考第1弾が来月の全日本選手権だが、吉田は欠場の方針を固めている。

 次の、そして最後かもしれないチャンスが、来年6月の選考第2弾、全日本選抜選手権になる。同大会は各階級12人のうち8人が強化委員会の推薦枠(男子は4人)。吉田ほどの実績があれば推薦出場も可能だろうが、パワハラ問題にも絡んで協会は選考の透明化を進めている。

 西口強化本部長は現場からの強い要望を受け、「誰が見ても公平なのがいい」と推薦枠を懸けた予選会を女子では初実施する理由を語った。吉田もここで出場権を勝ち取る必要がある。「体が戻って自信があるなら吉田にも出てきてほしい。もう一回、強いところを見せてほしい」とラブコールを送った。

 9月に至学館大の副学長を辞した吉田だが、同大コーチは続けており、代表でも兼任コーチを務めている。世界選手権前の合宿では50キロ級世界女王の須崎優衣(19=早大)とのスパーで的確に課題を指摘するなど、試合はせずともマットには立ち続けている。

 吉田の階級となる53キロ級には、10月の世界選手権を制した奥野春菜(19)、同大会で55キロ級女王に輝いた向田真優(21=ともに至学館大)がいる。どちらが出ても世界選手権でのメダル獲得の可能性は高く、その時点で吉田の東京への道は閉ざされる。来年5月、若手の前に再び壁として立ちはだかるのか。静かに去りゆくのか。霊長類最強女子の明日はどっちだ。

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