明大、8年ぶり帝京大破った!伝統の強力スクラムで圧倒

[ 2018年11月19日 05:30 ]

関東大学ラグビー対抗戦A   明大23―15帝京大 ( 2018年11月18日    秩父宮 )

<帝京大・明大>勝利の瞬間、飛び上がって喜ぶ福田主将ら明大フィフティーン(撮影・篠原岳夫)
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 昨季大学選手権決勝の再現となった対抗戦グループの大一番は明大が23―15で帝京大を破り、1敗(5勝)をキープ。勝てば対抗戦単独最多の8連覇が決まっていた帝京大に今季初黒星(5勝1敗)をつけた。対抗戦で明大が帝京大を破ったのは10年以来8年ぶりで、帝京大は15年の筑波大戦以来3年ぶりの黒星。対抗戦は1敗で並ぶ明大、帝京大、早大、慶大の4校に優勝の可能性が残る大混戦となった。

 後半最初のスクラムが勝負の分かれ目だった。13―8で迎えた3分、自陣ほぼ中央の帝京大ボールスクラムを明大の8人がググッと押し込み、ターンオーバー。奪ったボールをCTB森が敵陣へ蹴り込み、拾ったWTB高橋が右中間へ飛び込んだ。リードは12点に広がり、紫紺の15人にはその後の帝京大の反撃をガッチリと受け止める余裕が生まれた。

 今季、ヘッドコーチから昇格した田中澄憲監督が「昨年からこだわって強化してきた」という伝統のスクラムで圧倒した。前半は先にプッシュされて押し返す展開が続いたが、4年生プロップの祝原は「ハーフタイムで話し合い、こちらの組み方を変えた」という。内容は“企業秘密”ながら「力の方向と伝え方。1発目でできたので、後半のスクラムが有利になったと思う」と明かした。

 終盤に逆転負けした慶大戦から3日後の7日、出稽古先のリコーでトップリーグ勢の重いスクラムを体験し、巨漢相手の押し方などヒントを得た。OBの元日本代表No・8松橋からもアドバイスを受け、祝原は「大学選手権で優勝したら食事に連れていってもらいます。僕は魚が好きですね」とニヤリ。対抗戦では実に8年ぶりの帝京大撃破を趣味の釣りに例え「(獲物の大きさは)マグロ級です」と笑顔を見せた。

 春季大会と夏合宿に続く王者撃破で、96年度以来22季ぶりの大学選手権制覇へ弾みをつけた。来月2日の早明戦に勝てば対抗戦3年ぶりの優勝も決まる。田中監督は「いい意味で自信にしていい。早大戦もしっかり準備してチャレンジしたい」と表情を引き締めた。

 ▽対抗戦グループの順位 勝敗数で並べば同じ順位となる。大学選手権や入れ替え戦出場校などを決める順位規定は以下の通り。2校が同じ勝敗なら当該対戦で決定。引き分けなら(1)総得失点差(2)総得失トライ数差(3)総得点(4)総トライ数(5)抽選の順で決める。3校以上が同じ勝敗の場合は当該校間の対戦成績で決め、2校が並んだ時点で前述の規定を適用。3校以上が並べば規定の適用を繰り返す。

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