【玉ノ井親方 視点】貴景勝、御嶽戦の失敗繰り返さぬ落ち着いた押し相撲

[ 2018年11月19日 08:27 ]

大相撲九州場所8日目 ( 2018年11月18日    福岡国際センター )

引き落としで妙義龍を破る貴景勝(左)
Photo By 共同

 貴景勝は妙義龍に真っすぐ当たって、すぐに左からいなして引き落とした。いつもの勝ちパターン。立ち合いで当たる角度がいいし、相手の顎の下に頭を置くから向こうはやりづらい。その上、当たった後に体を開くスピードが速く、タイミングもいいから分かっていても食ってしまうんだろう。押し相撲は連勝もするけど連敗もある。でも貴景勝は御嶽海戦の失敗を繰り返さず、立ち合いで当たった後にすぐに攻めた。落ち着いて取れていた証拠だよね。

 大関陣の中では高安の相撲が一番安定していた。正代のもろ差しを怖がらず、喉輪で押し込んだ後におっつけながら前に出ていったのが良かった。前日の竜電戦でいいところなく敗れ、逆に気持ちが引き締まったんだろう。相撲内容が一変した。横綱不在の今場所は混戦になる。大関が締めるところは締めないと駄目だよね。 (元大関・栃東)

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2018年11月19日のニュース