羽生、初連勝で日本男子初のGP10勝へ ロシアGPは「いろんな思い出ある」

[ 2018年11月16日 05:30 ]

<フィギュア・ロシア杯公式練習>本番に向け静かに闘志を燃やす羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケートGPシリーズ第5戦ロシア杯はきょう16日に開幕する。今季GP2戦目の羽生結弦(23=ANA)は15日、モスクワで公式練習に参加し、4回転トーループ―3回転半の連続ジャンプに着氷するなど仕上がり順調。日本男子初のGP10勝目と自身初のGPシリーズ連勝を、思い入れのあるロシアで達成する意気込みを見せた。16日の男子ショートプログラム(SP)は羽生が最終の12番滑走、友野一希(20=同大)は8番滑走に決まった。

 特別な地で、未到の領域へ足を踏み入れる。今大会は自身初のGPシリーズ連勝、そしてファイナルを含めた日本男子初のGP10勝目が懸かる。公式練習を終えた羽生は報道陣の質問に「無駄なプレッシャーをかけますね…」と苦笑いしながらも「勝てるなら勝ちたいです」と端的な言葉に決意を込めた。

 調子は右肩上がりだ。フリー曲「Origin」を流し、2週前のフィンランド大会で着氷した4回転トーループ―3回転半の連続ジャンプに成功。4回転ループを5連続で降り、「(前半のジャンプを失敗した際の)リカバリーで入れるかも」という3回転ルッツも試運転した。前戦ではSP、フリーともルール改正後の世界最高得点。それでも「SPはノーミスじゃない。フリーもステップアウトになった。クリーンに降りることを目指す」と課題を挙げた。

 アップ中には憧れのプルシェンコさんを育てたミーシン・コーチと遭遇した。浅田真央さんらを指導した名伯楽のタラソワ・コーチにも気づき、練習中にあいさつに向かった。「頑張ってね。いつも見ているから」。そう語りかけられた羽生は「この地だからこそ、そういう方々が見ているからこそ、自分らしい演技をしなくてはいけない」と心を新たにした。

 シニア挑戦1年目の10年に7位となり、翌11年にGPシリーズ初優勝したのは、このロシア杯だった。「4回目なので、ここのリンクにもいろんな思い出がある。悔しさも含めて今回出せれば」。酸いも甘いも経験した場所で、最高の演技を見せる。

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