体操中国製器具、世界中がNO!東京五輪で使用の可能性も批判噴出

[ 2018年11月12日 05:30 ]

世界選手権で使用された泰山の器具
Photo By 共同

 3日に閉幕した体操・世界選手権(カタール)で使用され、20年東京五輪でも使われる可能性がある中国メーカーの器具に、各国から批判が噴出していることが11日、分かった。同選手権では、白井健三(22=日体大)が床運動の難度を落とす苦渋の選択を強いられるなど大苦戦。日本&欧州メーカーが共同で提供するプランもあり、五輪組織委員会が年内に決める器具に注目が集まる。

 床運動で3連覇を逃した白井の言葉は、多くの体操選手の思いを代弁していた。「心が折られる器具だった」。世界選手権は中国メーカー「泰山(タイシャン)」の器具が使用され、日本は11年ぶりに金メダル0に終わった。対応に苦しんだのは日本だけではない。中国を除く各国から、器具への批判が噴出していることを関係者が明かした。

 特に悪名高いのが床と跳馬だ。硬く反発が少ない床に大苦戦した白井は、「シライ3」を外し、難度を落とす苦渋の決断。男子団体銀のロシアには3回宙返りを操る選手がいるが、午前9時開始の予選に「この床で朝一番に3回宙返りをやるのは命懸け」とロシアが抗議したという。

 跳馬は寺本が練習会場と本番会場のロイター板の硬さの違いに戸惑い、団体決勝で痛恨のミス。ドイツ選手は「床は硬すぎ、跳馬は最悪」とし、フランス選手も「床も跳馬も硬すぎる」と印象を口にする。ウクライナ勢にいたっては「東京五輪でこれを使うのはやめてほしい」と言うほど。大会後の会議でも、各国の指導者から否定的な意見が続出した。

 東京五輪の器具は、「泰山」と日本の「セノー」&欧州メーカーの共同提供の“一騎打ち”。「泰山」の価格は他国メーカーの10分の1程度とされる。渡辺守成会長がトップの国際連盟(FIG)には、器具の価格を抑え競技普及を促進したい思惑がある。ただ、年内に器具を決定するのはFIGではなく五輪組織委員会だ。

 「泰山」は既に床のバネを改良し、他種目も改良の方針だが、器具への不信感は容易には拭えない。最高峰の舞台で、最高のパフォーマンスを見られるのか。重い決断へのカウントダウンは進む。

 ▽世界選手権VTR 内村が9月末の右足首故障の回復が間に合わずに個人総合を断念。団体総合は連覇を逃して銅メダルに終わり、個人総合は萱が6位、白井が7位で23年ぶりに表彰台に届かなかった。白井は床で銀メダル、跳馬で銅メダル。女子の団体総合は6位で、村上は個人総合で日本初となる銀メダル、床運動でも銅メダルを獲得したが、日本勢は07年大会以来、11年ぶりに金メダル0だった。

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