【玉ノ井親方 視点】貴景勝 横綱相手に貫いた“低い姿勢”は見事

[ 2018年11月12日 08:22 ]

大相撲九州場所初日 ( 2018年11月11日    福岡国際センター )

大相撲九州場所初日 稀勢の里(手前)をはたき込みで破る貴景勝(撮影・岡田 丈靖)
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 貴景勝は動いて自分の形に持っていくのがうまい。攻め込まれても絶対に上体を上げずに、低い姿勢で前に出ていく。何とか左を差そうとする横綱に対し、突き放したりいなしたりして、絶対に差させなかった。向こうの顎の下に、常に自分の頭がくるように低く低く取っていたので、相手にしてみれば非常に取りづらかったと思う。横綱にこういう相撲が取れるのは力をつけている証拠。部屋が替わり環境が一変したが、本人にすれば気にしても仕方がないこと。今は自分にできることをやるだけという気持ちだろう。今場所、2桁勝てば大関獲りの声も出てくる。そういう意味でも大きな一番だった。

 横綱は左を差せず、途中から腰が高くなり突き落としをくらった。ただ敗因は本人が一番分かっているはず。この黒星を課題にして次に生かしてもらいたい。(元大関・栃東)

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