坂本、会心フリーで銅 涙晴れ笑顔「全身ガクガク」もほぼミスなし

[ 2018年11月5日 05:30 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第3戦フィンランド大会第2日 ( 2018年11月3日    ヘルシンキ )

女子フリー、会心の演技にガッツポーズをする坂本(撮影・小海途 良幹)
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 女子フリーが行われ、SP7位の坂本花織(18=シスメックス)はフリー2位の140・16点、合計197・42点で3位と巻き返した。2週前のスケートアメリカでの2位に続く表彰台で、12月のGPファイナル(バンクーバー)進出に望みをつないだ。平昌五輪金メダルのアリーナ・ザギトワ(16=ロシア)が合計215・29点で優勝した。

 滑り終えた坂本は両拳を振り下ろして喜びを爆発させた。ルッツがエッジ違反になった以外はミスなく滑り切る会心の内容で「良かった。自分が持っているものを全て出し切るしか、表彰台に乗るチャンスがなかった」と笑顔で振り返った。

 初のファイナル進出が懸かった一戦。前日のSPはジャンプで2度転倒して7位と出遅れ、涙をこぼした。振付師のブノワ・リショー氏から連絡をもらい「200%の演技ができれば表彰台に戻れる」と激励された。中野園子コーチからは「死ぬ気で頑張りなさい」と活を入れられた。坂本は「ファイナルのことは忘れて集中した」と切り替えて氷上に立った。

 演技前は「全身ガクガクでした」。しかし、最初のフリップ―トーループの連続3回転に成功すると「5%ホッとした」。中盤のダブルアクセル(2回転半)―3回転トーループ―2回転トーループの3連続ジャンプを降りると「半分ホッとした」と徐々に緊張がほぐれた。終盤のコレオシークエンスでふらつきそうになりながら「意地で耐えました」と踏ん張り、映画「ピアノレッスン」の曲をしっとりと滑り切った。

 ファイナル確実2位には0・15点届かなかったが、3位で可能性は十分に残した。昨季急成長して平昌五輪代表に滑り込んだシンデレラガールは「他の選手の結果次第になるけれど、次の試合までに完璧にできるように練習したい」と大舞台への準備に意欲的だった。

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2018年11月5日のニュース