【砂村光信 視点】NZ若手に必死さ キックの使い方の意識に大きな差

[ 2018年11月4日 08:38 ]

ラグビー リポビタンDチャレンジカップ2018   日本31―69ニュージーランド ( 2018年11月3日    東京・味の素スタジアム )

<日本・ニュージーランド>前半33分、トライを決めるツイ=中央(撮影・吉田 剛)
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 オールブラックスの若手の方に必死さを感じた。ボールを目で追っている選手も多い日本に比べ、チャンスとピンチでは15人全員が走り、空いたスペースへ蹴られたボールは必ず先に押さえていた。

 日本と大きな差を感じたのはキックの使い方の意識だ。日本のキックはエリアを取ることがメインで、蹴った選手は蹴り合いに備えて後ろへ下がるが、ニュージーランドは蹴った選手が自ら取りにいき、局面を打開しようとする。そこからパスやサイド攻撃で相手ディフェンスを集め、空いた裏のスペースへ蹴って得点へつなげる、攻撃的なキックだ。この日で言えば、ニュージーランドのバックスは日本よりも小さかった。それでも巧みにキックを使い、大きな相手選手の裏を攻めるような戦い方には学ぶべきところがある。

 今季は世界的に、タックルした選手はすぐに相手を離すように指導されている。だが、この日の英国人レフェリーの解釈は異なっていた。日本は戸惑ったはずだが、どんなレフェリングにも試合中に対応することが必要だろう。(元U―23日本代表監督)

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2018年11月4日のニュース