小祝 3差2位浮上、待望初Vが米ツアー!日本人初快挙見えた

[ 2018年11月4日 05:30 ]

女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラシック第2日 ( 2018年11月3日    滋賀県 瀬田GC北C=6659ヤード、パー72 )

TOTOジャパンクラシック第2日 12番、バーディパットを決め笑顔を見せる小祝(撮影・成瀬 徹)
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 黄金世代トップの賞金ランク7位につけている小祝さくら(20=ニトリ)が、7バーディー、1ボギーの66で回り通算10アンダーで前日の7位から優勝を狙える3打差の2位に浮上した。逆転Vを果たせば、ツアー初優勝が米ツアーという日本人初の快挙となる。5位で出たミンジー・リー(22=オーストラリア)がベストスコアの64をマークし通算13アンダーで首位に立った。

 初優勝の可能性をたぐり寄せるミラクルパットだった。最終18番。小祝は1メートルほど曲がる12メートルのフックラインを見事に沈め連続バーディーでフィニッシュ。逆転V圏内に踏みとどまった。

 「最後のひと転がりで入りました。入るとは思わなかった。最後に入ってくれたので明日につながります」

 国内で唯一開催されている米ツアーの公式戦で、プロ2年目の20歳が驚異の追い上げを見せた。好調の要因はコーチの辻村明志プロのアドバイスだった。前週まではショットに悩んでいたが、練習日に「体が突っ込んでいる。もう少し右側でインパクトするように」と指示を受け一変。この日はティーショットが全てフェアウエーを捉えた。10番では残り140ヤードの第2打を8Iで1メートルにつけバーディーを奪うなどアイアンの精度も増した。

 「今週はドライバーショットがフェアウエーにしっかり行っています」。同組で回った高真栄のスイングも参考にした。「今朝、辻村プロから“凄いショットメーカーだから、しっかり見て同じ流れでプレーすればいい”と言われて。あんな感じで打てればと思って回っていました」。前週の樋口久子三菱電機を含め、今季は2位に終わった試合が実に4回。母・ひとみさんは「(ゴルフ5で2位になった時は)ゴルフのことで泣いたのを初めて見ました」と振り返る。その現実を本人は「勝てないのは技術が足りないということ」と冷静に受け止めている。毎週月曜日には自宅近くの千葉県船橋市の運動場で体幹強化とスタミナアップを目的に、10キロのランニングとスクワットなどの地道なトレーニングに励んでいる。

 同じ瀬田GCの西コースで行われた7月のセンチュリー21では、最終日を首位で迎えながら72と伸び悩み2位に終わった。「今週はレベルが高いので厳しい」と控えめながら「下から追ってくる選手も多い。しっかり自分も伸ばしていかないといけない」と“シルバーコレクター”返上へ静かに燃えている。

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