白井、銀にも「うれしい」練習で2度泣いた苦しい時間を乗り越えて

[ 2018年11月3日 00:17 ]

体操・世界選手権第9日 ( 2018年11月2日    カタール・ドーハ )

種目別・床で獲得した銀メダルを手に笑顔を見せる白井
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 種目別決勝の男子床運動で、白井健三(日体大)が14・866点で銀メダルを獲得した。最多タイの3連覇&4度制覇を逃したが、表情は明るかった。「色は違うけど、ぶら下げるもの(銀メダル)があってうれしい」。苦しい時間を乗り越え、たどりついた表彰台だった。

 20年東京五輪でも使用の可能性がある、今大会の中国製の床への対応に苦しんだ。「心を折られる器具だった」。現地入り後の練習でうまくいかず、ロッカールームで2度泣いたという。「お葬式以外で泣くことはないのに。苦しかった。我慢しない日はなかった」。高いDスコア(演技価値点)を信条としながら、今大会は難度を落とす苦渋の決断を下した。

 種目別決勝の表彰台をまったく考えられないような状況だったが、銀メダルを手に入れた。手中に収めたのは勲章だけではない。「思い通りの調整じゃなくても、ここまでこられる自信を持てた」。試練に打ち勝ち、白井はまた強くなった。

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