錦織 ストレート白星発進、ツアー・ファイナル出場へ一歩前進

[ 2018年11月1日 05:30 ]

男子テニス マスターズ・パリ大会 ( 2018年10月31日    パリ )

マスターズ・パリ大会シングルス2回戦 マナリノと対戦し、ポイントを奪いガッツポーズする錦織
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 シングルス2回戦で、世界ランキング11位で第10シードの錦織圭(28=日清食品)は世界46位のアドリアン・マナリノ(30=フランス)を7―5、6―4で下して初戦を突破した。左利きの難敵との対戦だったが少ないチャンスを生かしてストレート勝ち。年間成績上位8人によるATPツアー・ファイナル(11〜18日、ロンドン)に一歩前進した。同大会の出場権を錦織と争う世界9位のジョン・イスナー(33=米国)も3回戦に進出した。

 勝利を決めた錦織は鉢巻きを取って、ふうと息を吐き出した。手だれのベテランで、左利きの強力なサーブを持つマナリノと初対戦。序盤はそのサーブに手を焼いた。

 「初めての対戦で読めなくて、リターンが思うようにいかなかった。凄く速いわけじゃないが苦労した」。第1セットはキープが続く互角の展開。だが錦織は第11ゲームで15―40とリードされたところからチャンスをつかみ、両者通じて初のブレークポイントを取り切った。

 第2セットも好機を逃さなかった。第7ゲームのブレークポイントでは、マナリノの第2サーブを回り込んでフォアで引っぱたいた狙い澄ました強烈なリターンでブレークに成功し、錦織は各セット1本ずつの数少ないチャンスを確実にモノにした。

 最終戦出場に近づく重要な1勝にもなった。右膝骨折のデルポトロ(アルゼンチン)の欠場が予想されるため、最後の8枠目は現在、ポイントで9位の錦織と10位のイスナーの争いとなっている。この日の勝利で両者とも90点を加算。145点差でリードしている錦織は、イスナーが4強入りしない限りは逆転されない優位な状況となった。

 準優勝したエルステバンク・オープン決勝から中2日。疲労を抱えながらも、日本のエースは「最後になる可能性もある。全部出し切って終わりたい」と力強く言った。だがシーズン最終戦はここパリではなく、ロンドンで迎える可能性が徐々に高まってきた。

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