木下11年目男泣き初V PO決着「夢の中にいるよう」

[ 2018年10月29日 05:30 ]

男子ゴルフツアー・マイナビABCチャンピオンシップ最終日 ( 2018年10月28日    兵庫県 ABCGC=7217ヤード、パー72 )

初優勝した木下はカップを手に笑顔(撮影・井垣 忠夫)
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 プロ11年目の木下裕太(32=フリー)が通算15アンダーで並んだ川村昌弘(25=antenna)とのプレーオフを1ホール目で制し、念願のツアー初優勝を果たした。川村が先にバーディーを奪った直後、4メートルのイーグルパットを沈める劇的な勝利だった。川村は前週のブリヂストン・オープンに続く2位。賞金王レースのトップを走る今平周吾(26=フリー)は通算10アンダーの4位に入り、賞金ランク2位との差を約4000万円に広げた。

 ウイニングパットがカップに消えた瞬間、頭を抱えてその場にしゃがみ込んだ。立ち上がり、敗れた川村に促されて右手を高々と上げた木下。勝者の目には涙が浮かんでいた。

 「無我夢中で入ったということしか。最後はスローモーション。夢の中にいるようでした」。プレーオフの相手は7歳年下ながら既にツアー1勝。前週ブリヂストン・オープンでも2位と好調だった。その川村は2オンに成功し、先にバーディーを奪っていた。「逃げちゃいけない」と迷った末に真っすぐと決めて打ったイーグルパット。そこには過去の自分と決別する木下の強い思いが込められていた。

 学生時代はナショナルチームにも選出された有望株。だが、07年のプロ転向以降は鳴かず飛ばず。08年から7年連続でツアー予選会に失敗し、8歳の時から同じ練習場で切磋琢磨(せっさたくま)してきた1歳年上の同じ「ユウタ」池田は、いつの間にか雲の上の人になっていた。

 遠征費を差っ引けば赤字続き。スポンサーからの資金援助も終わり、家族に借金して「これで駄目なら」と腹をくくったのが2年前。その資金も尽きようとする中、震える手を抑えながら昨年のツアー予選会を初めて突破。7位に入った9月のISPSハンダマッチプレー選手権で750万円を獲得するなど初の賞金シードも手中にしたが「職業、プロゴルファー」と胸を張るにはこの1勝がどうしても必要だった。

 優勝賞金3000万円を得て賞金シード確定後の目標、日本シリーズ出場も現実に。「池田さんと最終日最終組で」。次なる目標は怖い兄貴分を下しての2勝目。夢は膨らむ。

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