絵理香2位浮上、小祝スイング参考に67、逆転今季初V好機だ

[ 2018年10月21日 05:30 ]

女子ゴルフツアー NOBUTA GROUP マスターズGCレディース第3日 ( 2018年10月20日    兵庫県 マスターズGC=6528ヤード、パー72 )

マスターズGCレディース第3日 16番、コスモスのティーからティーショットを放つ菊地。9アンダーの2位に浮上(撮影・井垣 忠夫)
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 17位から出た菊地絵理香(30=オンワードホールディングス)が大会自己ベストの67で回り、通算9アンダーで単独2位に浮上した。今季は未勝利ながら獲得賞金6290万円でランク7位につける実力者が、賞金総額1億8000万円のビッグトーナメントで逆転Vに挑む。賞金女王争いでトップを走るアン・ソンジュ(31=韓国)が67の通算14アンダーで単独首位に立った。

 可能性がある限り諦めない。最終18番。第2打をグリーン手前にショートさせた菊地は、残り23ヤードからのアプローチを1・2メートルまで寄せてしっかりパーセーブ。首位に5打差の2位でフィニッシュし、逆転V圏内に踏みとどまった。

 「今日は風が強かったですけど、ショットの感触が良かった。ミドルパットもよく入ってくれました」

 今季は序盤から好調で5月までに3度も2位に入った。ところが腰痛などで調子を崩し、7月には2度も棄権。その後は優勝争いに絡めず、試行錯誤していた時に目にとまったのが、同じ北海道出身の10歳下の小祝さくらのスイングだった。「フォローの感じが凄く参考になりました。スイングのタイミングをつかめた。今週はそれがなじんでいます」

 コースに対する苦手意識も払しょくした。「ティーショットが向きにくい」と昨年までは8回の出場中、3度も予選落ち。それがこの日は一転。13番で残り133ヤードの第2打を9Iで直接カップに沈めてイーグルを奪うなど、大会自己ベストの67をマークした。「今年はいつもより左のラフが短い」と振り返るコースセッティングもドローボールが持ち球の菊地にとっては、追い風になっている。

 15年から毎年優勝を続けており「もちろん今年も勝ちたい気持ちはあります」と継続に力を込める。9月の北海道胆振東部地震では、苫小牧市の実家の被害はなかったものの「少しでもお役に立てれば」と被災地の厚真町に義援金300万円を寄付。5打差で迎える最終日にアン・ソンジュを逆転し今季Vを飾ることができれば、被災地のファンも喜んでくれるはずだ。

 「アンちゃんも(持ち球が)ドロー系だから逃げられると思うんですけど。今年は最終日に伸ばし切れていないのでそこが課題です」とわずかな望みを信じ、首位に食らい付く。

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