大坂 多忙で1カ月“ゲーム断ち”調整万全「今は負けたくない」

[ 2018年10月21日 05:30 ]

WTAファイナルの試合会場で調整する大坂
Photo By 共同

 年間成績上位選手による女子テニスの最終戦、WTAファイナルは21日にシンガポール室内競技場で開幕する。20日には出場8選手が公式会見に臨み、世界ランキング4位で初出場となる大坂なおみ(21=日清食品)は多忙もあって約1カ月の“ゲーム断ち”を明かした。一番の気晴らしができない状況ながら躍進のシーズンを最高の形で締めくくることを誓った。

 2週間前の中国オープンで試合中に取り乱して泣いた姿はなかった。最終戦初出場の大坂は「自分のポジションには凄くハッピー」と今季を語りつつ、「これから試合が始まるのに満足している暇はない。今は負けたくない気持ちでいっぱい」と勝利への意欲を示した。

 欠場した香港オープンの期間は、拠点を置くフロリダではなく日本で調整した。「練習して、部屋にこもって、ルームサービスを注文して」と誕生日以外は大して出歩きもせず、今大会に向けて集中していたという。気晴らしのテレビゲームも最近はとんとご無沙汰。「全米オープンの後は全然やってない。なんて悲しい1カ月だろう」と笑顔でぼやいたが、その分準備は整っている。昨年大会をウォズニアッキ(デンマーク)のチームで経験していたバイン・コーチの助言で、ボールが食いついて弾みの低いコート特性も事前に把握。日本にいるうちからフットワークを意識してきた。「この大会を楽しみたい」という大坂だが、勝つことこそが、最大の楽しみにほかならない。

 ≪初戦で対戦、スティーブンス「いい試合になる」≫22日のA組1次リーグ初戦で大坂と対戦するスティーブンス(米国)は「なおみはどんどん成長している。いい試合になると思う」と期待した。大坂とは16年メキシコ・オープンでの初対戦で勝利。スティーブンスはその後、左足の手術による長期離脱を経て昨年の全米オープンで優勝。今回の対戦は新旧全米女王対決となる。今季も全仏準優勝などで初のトップ10入りを果たし、最終戦も初出場。「凄く特別で、素晴らしい経験ができている」と大会の雰囲気を満喫していた。

続きを表示

2018年10月21日のニュース