同大に劇勝の反動?京産大が苦しんで関大に勝利、開幕2連勝

[ 2018年10月15日 06:10 ]

ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第2節   京産大38―15関大 ( 2018年10月14日    天理親里 )

<京産大・関大>前半、タックルを受けながらも突進する京産大・山内(撮影・後藤 大輝)
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 選手も首脳陣も思うことは同じだった。開幕戦で同大戦に28―26で競り勝ったことで生じた、ある種の“燃え尽き感”だ。ロック上田克希主将(4年)は「チーム全体にそれがあったから、こういう試合になった」と、ミスと反則が目立った試合を悔やんだ。元木由記雄ヘッドコーチは「受けて勝てるほど強くない。(ハーフタイムで)細かいことは言っていない。力を出せ。全力でいけ。戦術以前の話」と、語気を強めた。開幕2連勝の喜びはどこにもなかった。

 関大の浅い守備ラインからの早い仕掛けが素晴らしかった。展開でそれを散らしにかかったが、追い足も鋭く、パスをした先も狙われた。京産大は、相手反則を機に陣地を進め、得意のラインアウトからのモールで得点を重ねたとはいえ、消化不良は否めなかった。大西健監督は「涙を流して(ピッチに)飛び出すような試合は2試合はできない。こうなることは覚悟はしていました」と、前半の接戦を淡々と受け止めた。

 光ったのは大ケガから復帰したNo・8フェインガ・ファカイ(3年)。昨年の摂南大との開幕戦は、アクシデントの連続だった。前半に右耳の根元が半分近く裂けて取れかけながら、ホチキスで留めて強行出場。後半開始早々にアゴを骨折して途中交代した。手術して入院し、残りのシーズンを棒に振った。流動食の生活で、一時は体重が115キロから102キロに減った。

 関大戦はパワフルな個人技と、モール、スクラムの最後尾で計4トライを奪い、勝利に貢献した。「去年出られなかった。今年はチームを引っ張りたい」。日本語で強い決意。この大苦戦を今後の戦いに生かしていく。

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2018年10月15日のニュース