デーモン閣下、輪島さん葬儀で歌捧げる 「破天荒な横綱だから」いつも通りの姿で別れ

[ 2018年10月15日 11:20 ]

<輪島大士さん告別式>報道陣の質問に答えるデーモン閣下(撮影・郡司 修)
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 8日に70歳で亡くなった大相撲の第54代横綱・輪島の輪島大士(本名輪島博=わじま・ひろし)さんの葬儀・告別式が15日、東京・青山葬儀所でしめやかに営まれた。日本相撲協会の八角理事長(55、元横綱北勝海)、原辰徳氏(60)、デーモン閣下、錦野旦(69)をはじめ、相撲界、スポーツ界、芸能界、政界などから多くの著名人が参列し、故人と最後の別れを惜しんだ。

 長らく大相撲の中継を担当していた元NHKアナウンサーの杉山邦博氏(87)は弔辞で「輪島さん、寂しいです、残念です。信じられません。本当によく頑張ってくださいました」と呼びかけ。“3つの天”として「天真爛漫」「天衣無縫」「相撲の天才」を挙げ、輪島さんの人柄、足跡を振り返った。初代貴ノ花、北の湖との取り組みなどを「本当に強かった」と振り返り、「12月の暮れにお会いした時、輪湖時代の話を振ったら、筆談で『北の湖に23勝もしている。勝ち越しているのを僕だけ』と走り書きしてくれたのが忘れられない」としみじみ。「各界を去られても、みんなに愛されました。外から大相撲を支えてこられました。輪島さん、日本相撲協会の八角理事長もおみえです」と八角理事長の参列を伝え、「輪島さんは側面から相撲を愛し、相撲のことを考えてこられたが、八角理事長は輪島さんに頭をたれていると思います」と話した。

 好角家として知られ、親交が深かったデーモン閣下が献曲。いつも通りの悪魔の出で立ちの閣下は「小学校低学年のときからずっと輪島関のファンでした。輪島関がいなかったら、今、吾輩が相撲ファンとして、いろいろなところでコメントしたりしていることはなかったかもしれません。そのぐらい、相撲ということについては今までで一番大事な人だったと思います」と思いを吐露。「短編映画を撮るとなった時に、限られた予算の中で、喜んで我輩の父親の役を演じてくださった。今でも思い出深く思っております」と思い出を語りつつ、「本来、このような出で立ちで葬儀に列席することは遠慮しているのですが、その破天荒な横綱の葬儀ということで、ご葬儀も破天荒でいこうと言葉をいただき、今から1曲歌わせてもらいたいと思います」と続けた。

 この日、歌ったのは「千秋楽」という曲で「歌が好きだった輪島さんに1曲書きましたけど、その曲ではなく、『千秋楽』という我輩がいずれかの力士が引退をする時にどんな感じかと思い描いたことを数年前に書きました」と説明。「横綱の現役から引退ではありませんが、輪島さんが去っていくという意味では同じなので、この歌を歌わせていただきます」と捧げた。

 会場外には、一般の献花台も設けられ、多くのファンが偉大な横綱との別れを惜しんだ。

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