米山 初の日本タイトル獲得に 意外なあのプロのアドバイス

[ 2018年10月7日 20:49 ]

日本プロシニアで優勝した米山剛
Photo By スポニチ

 日本プロシニア選手権住友商事サミットカップは7日、茨城県のサミットGC(7018ヤード、パー72)で最終日が行われ、首位タイから出た米山剛(53=ヨネックス)が66で回り、通算21アンダーでシニア通算3勝目を挙げた。4打差の2位に鈴木亨(52=ミズノ)とタワン・ウィラチャン(51=タイ)が入った。

 圧勝だった。17番で6メートルのバーディーパットを沈めた米山は、勝利を確信したかのように、小さくガッツポーズをつくった。普段はあまり喜怒哀楽を表に出さない男にしては珍しい光景だった。

 「17番のバーディーパットが入った時に、これは行けるかなと思いました。でも(同時に)スコアカードを提出するまでは気を引き締めなきゃと」

 勝因はパットだった。以前は通常の長さのパターを使っていたが、パットが入らなくなり、スムーズにテークバックができなくなった。そのため長尺パターを使うようになった。

 「長尺だと、体幹で打てるので怖い気持ちが少ない」。しかし、今季はパットの不振に陥り迷路にはまってしまった。そこで、気分転換を兼ね、通常の長さのパターで練習するようにしたところ「(普通の)短いパターでドキドキしながら打つ練習をしていたら、長尺に戻した時に凄く楽に打てるようになった」という。

 今週はその練習の効果が出て、バーディーチャンスをことごどくモノにした。

 また、5年前から取り組んでいるスイング改造の成果も大きかった。一緒に練習で回った片山晋呉の勧めで、谷将貴コーチの指導を受けるようになった。それまでは、オーバースイング気味で左肩が開きアウトサイドインの軌道になっていたが、それがスクエアなスイングプレーンに変わり、飛距離も280ヤードで安定。「以前は行く先はボールに聞いてくれという感じでしたけど、今は狙ったところに打っていける」と手応えを口にする。

 この優勝で今季の獲得賞金額は2235万円となり、賞金ランクも首位のマークセンに次ぐ2位に浮上した。今季はまだ6試合残っているものの、マークセンとの差は4617万円もあるため「賞金王?全然無理」と手を横に振る。「それよりは、全米プロシニアの出場権を得られる賞金ランク4位を守れれば」と控え目に話す。

 その一方手で、大きな目標もできた。今大会の優勝者には来年の日本プロ(鹿児島・いぶすきGC)の出場資格が与えられる。レギュラーの国内メジャーに挑戦できることになり「そうですよね。ちょっとやってみたいですよね。指宿は(カシオワールドで)優勝したことがあるコースですし、凄い楽しみ」と目を輝かせていた。

続きを表示

2018年10月7日のニュース