奈紗 一時首位も2位、3連覇ならず 悔しさTOTOで晴らす

[ 2018年10月1日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 日本女子オープン最終日 ( 2018年9月30日    千葉CC野田C=6677ヤード、パー72 )

日本女子オープン最終日 16番、ティーショットを放つ畑岡(撮影・沢田 明徳)
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 2打差4位から出た畑岡奈紗(19=森ビル)はボギーなしの4バーディー68をマーク。通算12アンダーとしたが、2位に終わった。樋口久子以来(1968〜71年)の大会3連覇を逃し、11月2日開幕のTOTOジャパンクラシック(スポニチ主催、滋賀・瀬田GC北)での雪辱を期した。世界ランク4位の柳簫然(28=韓国)が5アンダー67で回り通算15アンダーで、日本ツアー初優勝を果たした。

 表彰式恒例のセレモニー。前年の王者・畑岡は新王者のもとに歩み寄り、紺のブレザーをかけた。ライバルが満面に笑みを浮かべる傍らで、19歳は少しだけ顔をしかめた。「いつかは(この瞬間が)来るとは思いましたが…。とりこぼしがいくつかあった。悔しいです」。3連覇を逃した現実を受けいれるしかなかった。

 最高の出だしだった。1番で3メートルを沈めると2番では10メートルを沈めて連続バーディー。10アンダーと伸ばし、1組後ろの柳簫然に並んだ。「今日は15アンダーを目標にしていた。いいスタートがきれた」。しかし、その後は好機を生かし切れなかった。3番から13番までパー。9番では2メートルのチャンスを逃し、ギャラリーのため息がグリーンを包んだ。「取りたかった」というパー5の11番も決めきれず、「4〜5メートルのパットが入らず、そこからショットもぶれ始めた」と唇をかんだ。

 それでも、最後まであきらめない姿勢は見せた。18番は第3打がピン横50センチに着弾し、難なくバーディー。12アンダーとしてライバルに圧力をかけた。過酷な米ツアーの疲れも出始める頃で、母・博美さん(48)は「言葉には出さなくても、何となくいらいらしたり(疲労感が)伝わってきた」と話す。大会前は「正直、全然優勝を狙える調子ではなかった」と明かすが、試合で調子を取り戻す抜群の修正力を発揮し、唯一4日間アンダーパーをマーク。見守ったジュニア時代の師匠、中嶋常幸も「疲れが残っているなかで十分の内容。4アンダーは大したもの」とねぎらった。

 1日には韓国に移動して国別対抗戦「ULインターナショナルクラウン」に、日本代表の一員として出場。その後はアジア各国を転戦する。今年の米ツアーは11月で終了。年内の目標を問われると「もう一回優勝したい。日本でプレーするチャンスもあるし、そこでできたらいいなと思う」と力をこめる。柳簫然にリベンジを期すTOTOジャパンクラシックでは、最高の笑みで締めくくるはずだ。

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