【貴乃花親方の会見一問一答】苦渋の決断も…協会からの圧力主張

[ 2018年9月25日 18:04 ]

日本相撲協会に退職届を提出し、会見を開いた貴乃花親方
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 大相撲の貴乃花親方(元横綱)が25日、都内で年寄引退会見を開き、日本相撲協会に退職届を出した理由について説明。協会側から貴ノ岩への暴行問題についての告発状は事実無根だといわれ「親方を廃業せざるを得ないという有形無形の要請を受けてきた」と圧力があったと主張した。

 以下は貴乃花親方との主な一問一答。

 ――協会から告発状を事実無根だと認めるように圧力があったととらえていいのか。

 「正式な通達や書類はございません。名前は控えさせていただきたいですが、役員のある方から今場所に入り、告発状を事実無根だと認めろという話を直接、聞きました」

 ――現在の心境は

 「苦渋の決断ではありますが、何より弟子たちの将来を見据えて断腸の思いです」

 ――家族への報告は

 「私自身が決めたことには沿うと言葉はもらっています」

 ――弟子たちへの思いは

 「無念というか悲しい思い。弟子たちが土俵の上で活躍することが1番だと思っている。(弟子たちには)今朝、話しました。側面から見守っていくと伝えました。ほぼ全員が涙ながらに聞いていましたが、本人たちの希望も聞きながら納得を得た次第であります。自分が育てた弟子が可愛いです。幸せと栄光とその道をできるだけ作っていきたい。これからは側面的にはなりますが支えていきたい。弟子たちが活躍してくれることを願って、それを喜びと感じていきたいという思いがあります」

 ――引退を伝えたときの弟子の反応は

 「弟子の1人が『師匠が決めたことに軽はずみなことは言えません』と言ってくれたことが印象的です」

 ――今後の弟子たちとの接し方は

 「精神的に支えていきたい、技なり、心の持ちよう、戦いの姿勢だったりは連絡を取りながら教えていきたい」

 ――辞める以外の選択肢は

 「相撲人生を15から始めまして、まだ30年ですけど、とにかくこういう形の中で弟子たちが知らず知らずのうちに萎縮してケガをしてしまうことがないように、と決断しました」

 ――協会に残る思いは

 「ありません。相撲に携わっていきたいという思いはありますが、弟子たちが可愛いですから、柔らかな気持ちで見守っていきたいという思いがとても強くあります」

 ――新団体を結成する意向は

 「ありません」

 ――今後は

 「土俵に育てられた私ですから、土俵には携わっていきたい。戦う姿勢とかはございませんので、これ以上、何か新しい道を見つけたとしましても、弟子たちが何らかの形で緊張やプレッシャーを感じてしまうことは避けたいという思いです。具体的なことは何も考えられていません。これから考えていきたいと思います」

 ――協会に敗れたという思いは

 「たくさんの見解があると思いますが、ただただ自分が育てた弟子が可愛いです。敗北であっても土俵に携わっても生きていることができるということを念頭に置いていきたい」

 ――一門に所属しなければ部屋を存続できないというルールはいつ伝えられたのか

 「今場所の後半に役員の方から聞きまして、それまでは相撲担当記者の方とか周りから聞かされていただけでして、正式な通達があるのかなと思って審判に従事していたんですが、現在に至っている状態です」

 ――実際に一門に所属するために動いたのか

 「動いたといいますか、もし入れるとすれば、どこに入れるのかな…ということしか考えていませんでした」

 ――今の相撲協会に言いたいことは

 「力ある力士が健全に育っていく姿をたくさん作っていただきたいと願っています」

 ――後悔はないか

 「はい。無念な気持ちはありますが、後悔というよりこの先、弟子たちがすくすくと育っていってくれて、今まで以上に活躍していってほしいという心配の方が大きいです」

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