【玉ノ井親方 視点】白鵬 悩む時間なし貫禄相撲、すぐ上手引き万全

[ 2018年9月23日 09:38 ]

大相撲秋場所14日目   ○白鵬―豪栄道● ( 2018年9月22日    両国国技館 )

豪栄道(左)を上手投げで下し、前人未到の幕内1000勝を達成した白鵬。5場所ぶり41度目の優勝も成し遂げた
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 白鵬は横綱の相撲を取り切った。右を差して、すぐに上手を引き万全の形で上手投げ。41回目の優勝は立派だよね。でも、一方で豪栄道の相撲には工夫がなさ過ぎ。最初の立ち合いで先に立たれ、2度目は待った。11日目の高安戦と全く同じ展開。横綱が自分の間合いに持ち込もうと、揺さぶりをかけてきたのは分かっていたはず。それなのに相手の術中にはまって簡単に左上手を許し、相四つ十分の形になられた。

 横綱に左上手を取られたら、完全に向こうのペース。なぜ、その前に自分から動き、横綱が嫌がる相撲を取らなかったのか。差し手の方に出て上手を取らせないようにするとか、左を使うとか、中に入るとか。攻め方はいろいろとあったはず。もっと先に仕掛けていかないと駄目。横綱を悩ませるくらい考えて取らないと、来場所も同じ結果になるだけだ。(元大関・栃東)

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