師匠&弟弟子が見た白鵬強さの秘密 華やかな記録とは対照的な一面も

[ 2018年9月23日 09:20 ]

大相撲秋場所14日目   ○白鵬―豪栄道● ( 2018年9月22日    両国国技館 )

豪栄道(左)を上手投げで下し、前人未到の幕内1000勝を達成した白鵬。5場所ぶり41度目の優勝も成し遂げた
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 前人未到の1000勝と41度目の優勝を果たした横綱・白鵬の強さの秘密はセルフコントロールと継続力にあった。

 師匠の宮城野親方(元幕内・竹葉山)はダブル快挙を遂げた要因として、「自分で自分のリズムをつくって1人でやっている」と、孤高の地位で自分をコントロールできる点を挙げた。

 特に幕内1000勝には「本人の努力。稽古終わりに筋トレを1時間やっている。自分の体のことを知っている」と話す。入門時は70キロそこそこの細身で始まった白鵬の相撲人生。「あれだけ小さな相撲取りが、これだけになるとは思わなかった。十両の時に急に太った。(新十両を決めた03年の)九州場所で15キロ太った」と懐かしんだ。自分の体に向き合い、勝つための体を地道につくり上げてきた。連続優勝年数でも13年という新たな歴代単独1位記録を達成した弟子に「どこまで伸びるか分からないけど、頭が下がりますよ」と最敬礼した。

 一方の弟弟子たちは横綱の強さに継続力があると感じている。十両の炎鵬は、普段から足の親指を“すり足”のようにしていることを挙げた。「一切、地面から足(の親指)が離れない。普段から見ていて、凄い」。鍛えているのは土俵の中だけではない。幕内の石浦も「毎日同じことをコツコツできる」と語った。頻繁に出稽古をする友綱部屋の師匠、友綱親方(元関脇・旭天鵬)は「基本運動は若い時と何も変わらずにやっている。数字は人を動かす。(残り194勝の)横綱1000勝も夢ではない」と予想。華やかな記録とは対照的な一面が、最強たらしめている。

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