渡名喜、涙の銀「悔しい限り」宿敵ビロディドに3連敗で連覇夢散

[ 2018年9月21日 05:30 ]

柔道・世界選手権第1日 ( 2018年9月20日    アゼルバイジャン・バクー )

柔道世界選手権の女子48キロ級で獲得した銀メダルを手に笑顔の渡名喜
Photo By 共同

 ミックスゾーンに現れた女子48キロ級の渡名喜は「悔しい限りです」と絞り出すと、次の言葉を発するまで数十秒かかった。ビロディドとは今年に入って初対戦から2戦2敗。1メートル48の自身よりも24センチも長身の相手の対策に全精力を傾けてきたが、3度目の対戦でも及ばず。涙が止まることはなかった。

 2月のグランドスラム(GS)パリ大会、7月のグランプリ・ザグレブで敗戦。ビデオ研究をし尽くし、出した答えが「前に出ながら組み手争いをするとイライラしている」だった。開始とともに積極的に前に出て、相手を後退させながら技を仕掛けた。しかし奥襟を持たれて後退した一瞬の隙を突かれ、GSパリ大会と同じ大内刈りで完璧に倒された。

 4月にパーク24入りし、園田隆二コーチの下で自分の組み手に持ち込むスタイルへと転換した。決勝では完敗したが、厳しい相手との対戦が続いた準決勝までを勝ちきったことは成長した部分。東京五輪で高い壁を乗り越えるため、再び挑戦者として研さんしていく。

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2018年9月21日のニュース