「49キャップを50に」ラグビー日本代表返り咲きを狙う神戸製鋼プロップ山下裕の今

[ 2018年9月20日 19:59 ]

ラグビー日本代表入りを狙う神戸製鋼のプロップ山下裕史
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 ラグビー神戸製鋼のプロップ山下裕史(32)が代表復帰を虎視眈々と狙っている。22日のトップリーグ第4節トヨタ自動車戦(万博)に向けて、無敗のチームは20日、神戸市内で雨の中で練習。8月末の19年W杯日本代表2次候補に選ばれたスクラムの猛者は「今のキャップ数が49なんで、50にして終わりたい」と切りのいい数字に到達させることを最初のターゲットに置いた。

 15年W杯の後、代表から遠ざかった。今回の候補復帰は「驚きでした。スコッドに入れたのは大きな一歩。後は中に入って頑張れるかどうかと、スタイルが合うかどうか」と受け止める。6月。イタリア代表と対戦した日本代表が神戸製鋼のグラウンドで練習した。ジャパンのスクラムの相手を務め、代表の長谷川慎コーチと会話をしたことも、桜のジャージーへのモチベーションになった。

 この日が来年のW杯開幕までちょうど1年前。16年にスーパーラグビーに参戦し、ニュージーランドの強豪チーフスに所属した1メートル83、118キロの巨漢は、ジャパン復帰を理想としつつも「正直、何も確定していない」と、現実を見つめる。まずは「神戸で優勝したい。その延長線上に代表がある。まずは神戸で結果を残したい。神戸が好きなので」と、自然体。今節の強敵、トヨタ自動車戦へ「ここで勝たないと。前節のサントリー戦の勝ちを消さないためにも」と気合いを入れた。

 雨で足元がぬかるんだこの日、トヨタの激しい当たりを想定したかのようなフルコンタクトのメニューだった。ボール争奪戦は試合さながらの迫力だった。山下裕をはじめ、仲間同士で熱くなる場面があった。「それがなくなったら引退しますよ」。32歳は元気いっぱいだ。

 11月のニュージーランド代表とイングランド代表戦のメンバー発表を10月1日にすると、この日、日本ラグビー協会が公にした。アピールの機会は限られている。代表返り咲きを目指し、ベテランは体を張り続ける。

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2018年9月20日のニュース