ジャパンの君が代に宿る「日本人らしさ」

[ 2018年9月20日 05:34 ]

ラグビーW杯日本大会まであと1年

ラグビーW杯日本大会に向けて力強いガッツポーズを見せるリーチ・マイケル(右)とスポニチ本紙評論家の菊谷崇氏(撮影・尾崎 有希)
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 【記者フリートーク】ジャパンは試合前の国歌を一生懸命歌う。菊谷さんとリーチが今の流れをつくった。日本代表がジョーンズ体制だった13年。2人はメンバーに君が代の特別授業をした。外国出身者が分かるように、ホワイトボードにローマ字で歌詞を書いた。意味を知れば覚えやすいと背景まで説明した。さまざまな解釈がある詞。ニュージーランド生まれのリーチは「君」を「愛する人」と英訳し、分かりやすく伝えた。

 ラグビーは、「3年以上住んで他国の代表歴がない」などを満たせば代表になれる。だから、列強にも他国生まれの“外国人”が普通にいるのだが、人種や言葉の違いが目立つこの国の場合、違和感が特に強いようだ。

 日本人から愛されるように、ジャパンは全員が心を込めて君が代を歌う。15年W杯前。リーチは、メンバーを連れて宮崎県内にある「さざれ石」を見に行った。小さな石が自然現象で岩になったものだ。大会では巨石の南アフリカに勝利した。

 来年W杯のメンバーは、11年の12人を抜いて外国出身者が過去最多になりそうだ。しかし、君が代をこれだけ大切にする人たちであることを忘れてはいけない。「日本人より日本人らしい」。そう呼ばれる価値が、桜のジャージーにはある。(ラグビー担当 倉世古 洋平)

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2018年9月20日のニュース