稀勢の里、豊山に追い込まれるも逆転勝ち 執念で耐えきった

[ 2018年9月12日 05:30 ]

大相撲秋場所3日目   ◯稀勢の里―豊山● ( 2018年9月11日    両国国技館 )

豊山を突き落としで破る稀勢の里(撮影・西海健太郎)
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 連日の逆転劇で、横綱・稀勢の里が3連勝を飾った。初顔合わせの平幕・豊山に粘られて土俵際まで追い込まれたが、起死回生の突き落とし。物言いがついたが、行司軍配通りで勝ち名乗りを受けた。幕内707勝とし、武蔵丸を抜き単独史上7位となった。大関獲りの関脇・御嶽海は取り直しの末に小結・玉鷲をはたき込んで3連勝とした。

 執念で勝利をもぎ取った。豊山の突き、押しを耐えて右上手をつかんだが、命綱を離して反撃を許した。両足が俵にかかって爪先立ちとなったが、諦めなかった。右から捨て身の突き落とし。勢い余って土俵下に転げ落ちたが、足は残っていた。物言いがついても勝負は変わらず。最後まで攻める気持ちで、初場所5日目以来となった結びの一番を締め「それは良かったと思う」と振り返った。

 圧倒的な強さは見せられなかった。それでも、稀勢の里の相撲は人々の心を打つ。現役時代に7場所連続全休を経験している貴乃花親方(元横綱)は稀勢の里の横綱土俵入りを審判として土俵下で見て、当時の自分の姿をダブらせた。

 「人生を懸けて土俵に上がっている思いが表情ににじみ出ている。お客さんは自分の人生に投影して見ているから、土俵入りの声援はただの応援じゃない。自分も復帰した時、そう感じた」

 7場所連続全休からの復帰場所で、貴乃花は12勝を挙げて千秋楽まで優勝争いに絡んだ。必死な相撲が共感を呼び、後押しを受けて奮い立つ。応援してくれる人がいる限り、稀勢の里も簡単には負けていられない。

 2日目の貴景勝戦に続く逆転で、無傷の3連勝。12年初場所の大関昇進後、3連勝発進は16度あり、9勝が1度だけで残りは全て2桁勝利を挙げている。日ごとに復活への期待は膨らむ。「また明日、しっかり集中してやりたいと思う」。懸命な相撲を取り続け、さらにファンの心と白星をつかんでいく。

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