「コーチとの関係を切れ」発言 塚原光男副会長「暴力でしか指導できない指導者は不適格と考え…」

[ 2018年8月31日 14:57 ]

声明文を発表した塚原光男副会長(左)と塚原千恵子女子強化本部長
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 日本体操協会の塚原千恵子女子強化本部長(71)と夫の光男副会長(70)が31日、パワーハラスメントがあったとする宮川紗江(18)の主張に対し、直筆の署名入りで声明を発表した。

 5枚に及ぶ書面では、冒頭で謝罪を述べた上で「塚原千恵子の言動について」「塚原光男の言動について」「今回の件及び今後について」の3つに分け、宮川がパワハラと訴えた夫妻のこれまでの言動について意図を説明、反論した。

 「塚原光男の言動について」とされる項目では、光男副会長が、7月15日に宮川と面談した際、速見元コーチとの関係を切るよう迫ったとされる件についての見解を披露。副会長という立場から(1)暴力は指導者としても、選手としても許容してはいけないこと、(2)日本代表候補として責任と義務があることから代表選手としての自覚を持って行動してほしいこと、(3)強化本部長の指示に従って「チーム宮川」ではなく、ナショナルチームの一員として合宿に参加してほしい、という3点で宮川に指導し、注意したと説明した。

 また、宮川に対し「速見コーチが除外されたら困るのは、あなた。今すぐ(コーチとの)関係を切りなさい」と発言したことは「正確に覚えていないところもあります。言い訳に聞こえるかもしれませんが」と前置きしつつ、それでも「『暴力でしか指導できないコーチとは縁を切りなさい』との趣旨で発言したかもしれない」と説明。暴力による指導しかできない指導者は不適格と考え、また、宮川の能力も認めているからこそ、「こうあるべき」という話をしたかもしれないと続けた。

 さらに、複数の種目を一人でこなすという競技の性質上、速見元コーチとのマンツーマンによるスタイルの指導だけではなく、複数の指導者がかかわるべきだとも。その上で「それが選手の国際競技力向上につながると思っております」と主張した。

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2018年8月31日のニュース